「がんばって」ではなく「無理することないよ」
「がんばって」ではなく「無理することないよ」
とても目配りができるけれど、どこか恩着せがましくなってしまう人と、真の心配りができる人の違いはどこにあるのでしょうか?
人は、「誰かに見られている」ということに対してもストレスを覚えます。
たとえば、自分が差し入れたものを食べ切れないでいる相手に対して、どんな言葉をかけますか?
「残してもいいんですよ」
確かに、親切な言い方です。
相手が食べきれずにいることに気づいて、気にしないでいいという気持ちが込められています。
しかし、言われた相手にとっては、「残しているのを見られている」という、ちょっと顔が赤らむような、気恥ずかしい言われ方でもあるのです。
それでは、こういう言い方はどうでしょうか。
「無理することないですよ」
自分が言われる立場だとしたら、こう言われるほうが楽になりませんか?
同様に、がんばっている人に対して「がんばって」というのも、もったいない間違いです。
なぜなら、そんなこと言われなくても、相手はすでにがんばっているからです。
たとえば、がんと闘っている患者さんは、薬の副作用や術後の痛みに耐えながら、懸命に治療を受けています。
いくら治療をしてもなかなか治らず、毎日辛くて大変だけれど、少しでも早く回復させるために、毎日とても「がんばって」いるのです。
そんな彼らに対して、「がんばって」と言うことは、余計なストレスを与え、自律神経の働きを乱し、病気の回復を遅らせることにつながります。
だから、そんな相手に対しても、私なら「無理することないですよ」と言います。
常にがんばっている人は、感情を奮い立たせているので、交感神経が優位になっています。
ですから、副交感神経を高めるような言い方をしてあげないと、自律神経のバランスがどんどん崩れていってしまいます。
このように、ちょっとした言い方の違いで、「恩着せがましい」と「心配りができる」とに、評価は分かれてしまうのです。
「自律神経を整える 人生で一番役に立つ「言い方」 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12について?