リズム運動
セロトニン神経を鍛える2番目の要因は、体を動かすことです。
体を動かすといっても、サッカーやテニスのような激しいスポーツをする必要はありません。
ポイントは、一定のリズムで筋肉の緊張と弛緩を繰り返す運動です。
その条件に合っていれば、どんなものでもセロトニン神経は鍛えられます。
たとえばウォーキング、ジョギング、自転車こぎ、ダンスは典型的なリズム運動です。
なかでも、どなたにもおすすめできるのはウォーキングです。
ジョギングでもいいのですが、慣れていない人はウォーキングで充分。
歩くときに心がけるのは、リズミカルに体を動かすこと。
ちょっと体に負荷をかける程度に、リズムに乗って軽快に歩くことでセロトニンの分泌が盛んになっていきます。
1つだけ注意していただきたいのは、セロトニン神経を鍛えるためのリズム運動は、やせるための運動とは根本的に異なるということです。
ダイエットを目的とした運動は、いかにエネルギーを消費して脂肪を燃焼させるかということに重点を置きます。
過度なレベルまでなら、同時にセロトニン神経も活性化できますが、やりすぎ義は禁物です。
かえってセロトニン神経が弱ってしまうので注意してください。
いま、私たちが求めているのは「ストレスフリーな脳」を手に入れることです。
隆々とした筋肉をつくり上げることが目的ではありません。
そのためには、ぐったり疲れるまで運動をしてはいけません。
もちろん、ウォーキングと太陽の光を浴びることを組み合わせれば、鬼に金棒です。
しかも、それを朝におこなえば完璧。
1日をスムーズにスタートさせることができます。
朝は何かとあわただしいものですが、30分でもいいですから早めに起きて、家のまわりを歩いてみませんか。
雨の日は、歩くのが難しければスクワットがおすすめです。
スクワットの場合も、リズミカルにおこなうのがポイントです。
「脳科学者が教える「ストレスフリー」な脳の習慣 より」
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最近、電車の中でキレる人を見かけます。
少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。
でも、最近は違ってきています。
しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。
受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。
この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。
これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。
セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。
これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。
平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。
セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。
そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12について?