ものを見る目、心を見抜く目
「あの人、口ではあんなことをいっているけれども、本心は違うんだよ」
そんな言い方をよくします。
でも、言葉ではっきりいっているのに、なぜそれが違うということがわかるのでしょうか。
それは私たちが、相手をよく見て、しぐさがどことなく落ち着かないとか、表情がこわばっていた、目つきが違っていたといったところに、何かことばでは表現されていないものを無意識のうちに嗅ぎとって、相手の心や気持ちを読んでいるからです。
こうして、ダルマのように「心の目」をカッと見開き、相手の心のうちや腹のなかを読むことができれば、ちょっとやそっとでは動じることはありませんし、自分自身の世界に閉じこもる必要もありません。
「心の目」によって、私たちはストレスに満ちた社会を上手に生き抜くことができるのです。
そう考えると、「心の目」というのは、ものを見る2つの目とは別に存在する「第三の目」と呼んでもいいかもしれません。
私たち人間を含む高等な霊長類は、基本的に群れのなかでしか生活できません。
1人では生きられないために、自分と他人が相互に心を通わせることが不可欠です。
そのときに、ものを見る2つの目だけでなく、「第三の目」も重要な意味を持ってくるのです。
そして、その能力に深くかかわっているのが、大脳の前頭葉にある前頭前野という部分です。
大脳はその位置によって、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の4つの部分に分けることができますが、前頭前野は前頭葉のなかでもさらに前方の領域を指しています。
脳科学の研究では、他人とのコミュニケーションをとったり、共感を覚えたりしているときに、この前頭前野のなかでもちょうど額の中央に位置する「腹内側」という部分の血流が増えることがわかっています。
ここが、「第三の目」の役割をしているわけです。
ものを見る2つの目と二等辺三角形をなしている「第三の目」。
その位置からしても、「心の目」はまさしく「第三の目」と呼ぶにふさわしいことがわかります。
「脳科学者が教える「ストレスフリー」な脳の習慣 より」
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自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
そして、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12は胃液からつくられる糖タンパクと結合して吸収されます。
この糖タンパクが内因子と呼ばれるものですが、胃の病気、胃粘膜に障害がある人は内因子がつくられず、ビタミンB12が吸収されなくなります。
しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。
吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と考えられています。
また、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12について?