第10章 「相手の意見」に反応しない
人から「いいこと」をいわれれば嬉しいし、「嫌なこと」をいわれれば嫌に気分になる。
誰でもそうだと思いますが、自律神経を乱さない生き方として私がおすすめしたいのは「いいも、悪いもその人個人の意見にすぎない」の捉え方です。
ここでも「評価で生きない」と話しましたが、評価はときの流れで変わるものですし、そもそも人はいいたいことを好き放題いいます。
かつて私も「好かれたい」「評価されたい」との思いが強く、周囲を気にしていましたが、自律神経の研究を本格的にはじめた頃から、「そんなことを気にしても、いいことはひとつもない」と考えるようになりました。
たしかに、評価されれば嬉しいです。
しかし冷静に考えてみると、すごく評価されて、人生がバラ色になるかといえば、決してそんなことはありません。
一方で、誰かに酷評されたからといって、私の人生が急激に悪くなることもありません。
結局「人の評価」や「人の言葉」はよくても悪くても、自分の人生にはあまり関係しないのです。
影響があるとすれば、自分の自律神経をどれだけ乱すか。
それだけです。
講演をしても、本を出しても、テレビやラジオに出演しても、普段仕事をしていても、いろいろな人がいろいろなことをいってきます。
ただし、そのすべてはその人個人の意見に過ぎません。
個人的な意見をいうのは自由ですが、それに私がわざわざ反応する必要はありません。
誰かに「嫌なこと」をいわれたときは、ぜひ思い出してください。
どうでもいい誰かの個人的な意見に、あなたがわざわざ反応して、自律神経を乱す必要はありません。
どうせ反応するなら、あなたをいい気分にしてくれる人の意見だけでいいのだと思います。
「はじめる習慣 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?