第1章 <秘策4>塩分を減らし骨も強く 朝乳食と夜乳食
ここに効果的!→こつ(骨)けつ(血管)のう(脳)
日本人の塩分摂取量が多いのは、みそやしょうゆ、塩を調味料としてよく使うことが理由のひとつ。
また、カルシウムも不足しがちです。
そんな日本食の欠点を補ってくれる強い味方が、じつは牛乳です。
「いつもの料理」が牛乳パワーで、おいしい減塩料理に早変わり!
牛乳を加えることで、しょうゆやだし、みそなどの塩分を減らしても「コク」や「うまみ」が引き出されておいしくなります。
そのうえ、牛乳はたんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンがバランスよくとれる、準完全栄養食。
とくに、朝と夜の牛乳、略して「朝乳」と「夜乳」をすすめていますが、料理に牛乳を使うことでもクリアできます。
脳卒中や高血圧、骨粗しょう症も予防できるうえに、なにより手軽に作れるのがポイントです。
たとえば……
・だしとして…みそ汁のだしの半量を牛乳にする。卵焼きのだしを牛乳にする
・割る・のばす…めんつゆを牛乳で割る、煮物の水を牛乳に置きかえる
・ゆでる・戻す…野菜を牛乳でゆでる、切干大根やひじきを牛乳で戻す
・溶いて・ミルク衣として…揚げ物の衣を牛乳で溶く
こんな簡単なことで、いつもの献立が減塩・骨活料理に早変わり。
手軽に、おいしく。
それが「長生き食事術」の極意。
魚を使った料理は、魚のくさみが消えて身がふっくらとやわらかくなるため、そのすばらしさを実感できます。
うまみとコクがアップ
牛乳の力で毎日減塩!
カルシウムアップ!
【長生き減塩術3】
いつもの料理に牛乳を使った3品を紹介。
調味料を減らすことで塩分を少なくし、コク深く、栄養満点に!
一般的なレシピと比べた塩分量とカルシウム量も参考に。
・ミルク豚汁 まろやかな仕上がりで、栄養バランスもばっちり(塩分量-0.7g カルシウム量+30mg)。
・サバの梅みそミルクに 水の代わりに牛乳で煮込んでうまみもプラス(塩分量-0.8g カルシウム量+30mg)。
・牛乳で戻したひじきのサラダ ひじきを牛乳で戻すだけで風味もバツグン!(塩分量-0.5g カルシウム量+190mg)。
「鎌田式 長生き食事術 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、活性酸素やホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB12について?