第3章 料理で脳の「ワーキングメモリ」をきたえ 体も心も健やかに!

第3章 料理で脳の「ワーキングメモリ」をきたえ 体も心も健やかに!

 

最後におすすめしたいのは、ずばり「料理をすること」。

 

なんらかの作業を行うときは、必要な手順を脳に一時的に記憶しておきます。

これをワーキングメモリといって、料理をすると活性化されるのです。

 

たとえば料理では、食材を選ぶ、切る、焼く、煮る、味つけするなどの動作を段取りよく行わなければいけません

この作業が、非常に脳にいい

 

ワーキングメモリには脳の前頭前野という部分が関係していて、ここが活性化すると、判断力が高まったり、ひらめきが生まれやすくなったりします。

 

また、前頭前野は感情にも関係しているため機能が低下すると、感情が不安定になったり、鬱っぽくなったりします。

 

鎌田塾で料理をしているとき、塾生のみなさんがはつらつとしているのは、前頭前野が活性化し、ワーキングメモリが働いているからかもしれません

 

ここで紹介した数々の長生き料理を作れば、脳に刺激が入ることで、体だけでなく気持ちも元気に。

 

100歳まで「ピンピンひらり」で健康に生きるためにも、ぜひ長生き食事術、長生き料理を実践してください!

「鎌田式 長生き食事術 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

 

認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。

ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。

 

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、活性酸素やホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/