「食べているつもり」が実は… 大切なのは消化吸収できる量です
昨今、「たんぱく質ブーム」ともいえるほど、たんぱく質に注目が集まっています。
そのおかげで、健康意識が高い方ほど「たんぱく質はしっかり食べているので、足りているはずです」とおっしゃることか多いように感じます。
しかし、詳しくお話を伺ってみると、残念ながら、そうではないことがほとんどです。
その方がたんぱく質不足かどうかを判断するには、血液検査の結果を参考にしつつ、まずは3日分くらいの食事内容を伺います。
この段階で、ご本人が思っているほどはたんぱく質が摂れていない場合がかなり多いです。
一方、たんぱく質がしっかり摂れていた方には「肉をたくさん食べたとき、胃がもたれたり、お腹がゆるくなることはありますか」と伺います。
ここで、胃腸の不快な症状がなく、便の状態も良いということであれば、たんぱく質が足りている方だと判断します。
しかし、こういう方はかなり少数です。
実際には、胃腸が良好な状態とはいえないにもかかわらず、無理してたんぱく質を摂っている方が少なくありません。
この場合、摂ったたんぱく質がきちんとアミノ酸に分解されていないため、身体の原料やエネルギー産生の原料として使うことができません。
食べた量のたんぱく質をしっかり消化吸収できていないのです。
こういう方は、自分が消化吸収できる量を超えて、たんぱく質を摂ろうとしていることになるわけですが、これではたんぱく質が十分に摂れないばかりか、体調は一向に良くならず、日々不快な症状を感じるばかりです。
つまり、重要なのは、たんぱく質を“食べる”量ではなく、たんぱく質を“消化吸収できる”量。
現代人の場合、たんぱく質を消化吸収できる量が少ないためにたんぱく質不足になっている人が多いように思います。
では、たんぱく質が不足しているとどんな症状が現れるのか、見ていくことにしましょう。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。
つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。
このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。
そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。
ビタミンB12とは?