アブラっぽいのは苦手…は、危険な状態です
40歳くらいから、「年のせいか、若い頃ほどたくさんお肉を食べられない」とか、「焼肉は好きだけれど、豚バラとかカルビとかアブラっぽいものは苦手になった」とおっしゃる方が増えてきます。
みなさん、年のせいとか、単なる好き嫌いの問題だと思っているようですが、アブラっぽいものが食べられなくなるのは、実際にたんぱく質不足が主な原因であることが少なくありません。
アブラっぽいものを食べたときに胃がもたれるのは、胆汁酸が少ないからです。
少々アブラっぽいものを食べても、しっかり胆汁酸を出すことで、すっきりと消化できるのです。
アブラっぽいものが苦手な方の中には、食べるたびに胃もたれするため、「もともと自分はアブラっぽいものが体質に合わない」と思い込んでいる方が多いのですが、たんぱく質不足が原因であることがほとんどといっていいでしょう。
実際、「アブラっぽいものは苦手」と言う人の食事内容を聞いてみると、たいていたんぱく質が足りていないのです。
そうした方の中には“アブラっぽいものが苦手なのは健康的なこと”だと思っている人もいて、なんだか得意げにお話しされることもあるのですが、残念ながら決して健康的な状態ではありません。
反対に、かなり高齢になってもたっぷりのサーロインステーキを食べることができる人は、消化酵素と胆汁酸が十分量あり、たんぱく質をしっかり消化吸収できているということです。
いくつになってもヒレ肉だけでなく、いろいろな部位のお肉をぱくぱくと食べられる、これぞまさに、“健康的”といえる状態なのです。
肉をあまり食べられない、アブラっぽいものは苦手という人は、残念ながらたんぱく質不足が進んで慢性化している可能性があるので、そのままだとかなり危険な状態といえるでしょう。
わたしたちの身体でたんぱく質を原料として作られているものは、消化酵素や胆汁酸といった消化吸収に関わるもののほかに、性ホルモンや副腎ホルモン(抗ストレスホルモン)、メンタルに関わる神経伝達物質など、挙げるときりがないほどたくさんあります。
ですからたんぱく質不足が慢性化していたとしたら、健康でいられるはずがないのです。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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心の病との関連で関心を集めているストレスホルモンが「コルチゾール」です。
コルチゾールは、副腎から分泌されると、血液にのって体内を循環しながら、エネルギー源の補充などの重要な役割を果たします。
役割を終えると脳にたどり着いて、脳に吸収されます。
これが、正常なストレス反応の流れです。
ところが、主に「我慢するストレス」状態が長い期間にわたって続き、ストレスが積み重なっていくと、コルチゾールがとめどなく分泌され続けるようになってしまいます。
こうなると、状況が一変します。
コルチゾールが脳にあふれて、その一部をむしばんでいくのです。
まさに、ストレス反応が暴走して、ありふれたストレスが「キラーストレス」と化してしまうのです。
副腎が疲れている人に圧倒的な足りない栄養素は、ビタミンB群になります。
ビタミンB群は、抗ストレスホルモンを合成するときに必要な栄養素です。
そのため、ストレスが多く抗ストレスホルモンを大量に必要とする人などは、体内のビタミンB群が不足しがちになります。
その結果、抗ストレスホルモンが十分につくれなくなり、副腎がますます疲れてしまうのです。
また、ビタミンB群は、体を動かすエネルギーをつくりだすためにも必要な栄養素。
私たちの体を構成している細胞には、ミトコンドリアというエネルギー生成工場があり、摂取した食べ物を燃焼させて、「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー物質をつくっています。
このATPをつくり出す過程で必要なのがビタミンB群です。
ビタミンB群が不足すると、ミトコンドリアでATPが十分につくれなくなる。
ATPが足りなくなると、体がだるくて疲れが取れなくなったり、頭の回転が悪くなってきたりします。
ビタミンB12とは?