たんぱく質が豊富な食品と食べ方の注意-1
たんぱく質が豊富な肉、魚、卵、大豆製品について、それぞれの特徴と注意点を挙げておきましょう。
◎肉類
肉の種類はどれでもかまいません。
鉄が多いのは牛肉、ビタミンB群補給には豚肉などとよく聞きますが、食べられる量が大事ですので、そのとき食べたいと思うものを選んでください。
ただし、毎日同じものを食べているとアレルゲンができやすくなるので、ローテーションで肉の種類を変えるようにしましょう。
部位についても、もも肉の次はむね肉など、ローテーションで食べるようにしてください。
豚の脂身や鶏の皮など脂質が多いところも気にせず召し上がってください。
無理して食べる必要はありませが、避ける必要もありません。
格安すぎる肉の場合、飼料の関係でアブラの質が悪くなっている場合があるのでおすすめできません。
ただし、高ければ良いというわけでもありません。
たとえば、A5ランク級の牛は糖質たっぷりのエサで育てられ、炎症を起こすオメガ6系脂肪酸のアブラが多い肉です。
おいしいサシは要注意なのです。
ステーキなら赤身肉をおすすめします。
なお、大豆ミートと呼ばれる代替肉は、ビタミンB12がまったく含まれていないので、本当の意味での肉の代替にはなりません。
◎魚介類
魚介類は、良質なたんぱく質と脂質が入った素晴らしい食品です。
できれば魚をたっぷり食べていただきたいところですが、調理が面倒なのと、可食部分が少ないため、1尾食べても肉に比べるとなかなか量が摂れないことが難点です。
ですから、まず初級者の方は、肉からたくさん食べるようにしたほうがはじめやすいと思います。
ある程度たんぱく質が食べられるようになってきたら、週に2、3回、魚を食べるようにするとよいでしょう。
私のおすすめは刺身です。
盛り合わせを買ってくれば調理の手間は要りませんし、たんぱく質量が加熱調理により目減りすることもありません。
アブラも良い状態で摂れるので言うことなしです。
1人前では足りないので、1.5人前くらい食べてほしいところです。
1人前を召し上がるのであれば、肉野菜炒めや納豆など、違うたんぱく質をプラスしてください。
煮物にすると調味料の糖質が増えるとか、塩焼きは塩分が高いとか、そういうことはあまり気にせず、まずは食べたい調理法でたくさん食べることを優先しましょう。
ただし、多くの魚には水銀の問題があり、食物連鎖によって大きい魚ほど含有量が多くなります。
水銀などの重金属は身体の代謝に必要な酵素の働きをブロックしてしまうため、さまざまな不調の原因となってしまいます。
日本人はもともと魚をよく食べるので諸外国に比べて体内の水銀の蓄積量が多い傾向があり、マグロなどの大型魚を毎日食べるのは問題があります。
多くても週に1回程度にしましょう。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。
つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。
このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。
そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。
ビタミンB12とは?