必要なたんぱく質量は、「気持ちよくお腹いっぱい」が目安です
ここから、たんぱく質と脂質をしっかり摂るコツと注意点を、さらに具体的に挙げていきましょう。
私がおすすめするたんぱく質の量は、その人が「気持ちよくお腹いっぱい」になれるマックスの量です。
肉や魚、卵を中心に、足りない場合は大豆食品などをプラスして摂ってください。
食事中に少しでも胃もたれなど感じたら、すぐに箸をおいてください。
この量は、年齢や体重はもちろん、腸粘膜の状態や遺伝的要因まで、あらゆる要因ごとに最適な量が違います。
同じ人でも日によって違うでしょう。
つまり、必要なたんぱく質量は、自分で試行錯誤して見つけていくしかないのです。
“1日〇gは必ず摂りましょう”といった考え方は、その人のたんぱく質の消化吸収能力を無視していることになってしまいます。
非常に良くありません。
絶対にたんぱく質を無理して摂ろうとせず、食べていて気持ちがいい量をジリジリと少しずつ増やしていってください。
無理してたんぱく質の量を増やそうとすれば、体調も悪くなりますし、いつまでたってもたんぱく質を消化吸収できる身体になりません。
何より、不快なので続けられないでしょう。
焦らず、少しずつたんぱく質の量を増やしていきましょう。
ひとつ目安になる量は、1食150g程度の肉を食べられるかどうかです。
胃もたれせず、これくらいの量の肉を食べることができれば、まずは第1段階クリアと考えてよいでしょう。
より具体的な食事の内容は、肉を1食あたり150g食べても胃もたれ等の不快症状がない人・ある人で変わってきます。
それぞれについてさらに詳しく見ていくことにしましょう。
「9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方 より」
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各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を総称して「ビタミンB群」と呼んでいます。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
ビタミンB12は水溶性と脂溶性という特徴を併せ持つため体の隅々にまでいきわたりさまざまな働きをします。
細胞の生成にとって重要な核酸(DNA)・たんぱく質の合成や末梢神経(手足)、 中枢神経(頭)、認知機能に関わりがあるため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。
細胞が入れ替わることにより若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12とは?