体温上昇入浴法
シャワーより「+4度C入浴」でからだを芯から温める
物理的に体を温める入浴は、体温アップの切り札。
ゆっくり湯につかって、心身ともにリラックスさせよう。
◆ “気持ちいい”と感じる湯温が副交感神経を刺激する
低体温の人や、日ごろストレスを溜めこみやすい人は、1日の終わりにぜひゆったりとした入浴をしてほしい。
いつもシャワーですませている人と、いつもゆっくり湯船につかる人の体温を比べてみると、入浴派のほうがだんぜん体温が高い。
入浴は、からだを芯から温め、免疫力をアップさせるもっとも手っとり早い方法なのです。
ただし、熱い湯は交感神経を刺激してしまいます。
朝、これから活動するという前に入る場合はそれでもいいですが、寝る前にリラックスする目的で入浴する場合は、これではかえって困ります。
副交感神経に作用してリラックス効果を得るには、「気持ちいい」と感じる湯温に入るのがいい。
心地よさを感じる湯温は、「体温+4度C」であることがわかっています。
一般に湯温は40~42度Cですが、これは体温36~37度Cの健康な人の適温です。
35度Cくらいの低体温の人は、熱くて入れません。
低体温の人は、40度C以下の湯温にして、ゆっくりと入るといい。
◆ 入浴中の体温測定で、入浴効果を実感してみる
低体温の人は、入浴中に体温を測って、効果を実感してみると面白い。
舌下に体温計を入れて湯船に入り、ときどき体温計をチェックしてみましょう。
時間の経過によって、当然体温が上昇していきますが、毎日おこなっていると、体温上昇のスピードがだんだん早くなっていきます。
だれでも、長く入浴していると汗をかきますが、からだが冷えている人はそうでない人より、汗をかくまで時間がかかります。
ところがゆったりした入浴を続けていくうちに、体温がすぐに上がって、汗がすぐにで始めます。
それだけ血行がよくなり、リンパ球が増えて、免疫力が上がったことになります。
≪体温上昇入浴法≫
ゆっくりとした入浴は、からだを芯から温め、副交感神経を刺激して、免疫力をアップさせる絶好の方法。
入浴法にちょっと気をつければ、免疫力はさらに高まる。
・全身浴でも半身浴でもOK
全身を湯船に入れなくても、血流がよくなり、体温が上昇する。
半身浴のときは冷えないように肩にタオルをかけるといい。
・湯温は体温+4度Cが適温
心地よさを感じる温度は、その人の体温によって異なる。
家族それぞれで湯温を調整することも必要。
・炭酸入浴剤でリラックス
好きな香りの入浴剤など、好みのものを利用するといい。
炭酸の軽い刺激が、心身のリラックス効果を高める。
・入浴時間は、全身なら10分
半身浴なら30分~1時間。
のぼせて倒れる危険もあるので、全身浴は最初は10分以内にし、だんだん時間を伸ばしていくといい。
※ 汗をかくので、ときどき水分補給すること。
よく冷えたものは避ける。
※ 湯船からでるときは、急に立ち上がると倒れることがあるので、ゆっくり時間をかけて立ち上がる。
「病気にならない免疫のしくみ より」
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