ストレスは脳を壊す最大の要因のひとつである
記憶には無意識に覚えてしまったものと、一生懸命に努力して覚えたものがあります。
無意識に覚えたものは、感情が動いたものです。
楽しかったことや、悲しかったことなど強烈な印象に残ったものは一瞬に記憶してしまいます。
普段の生活では、そんな感情を動かされるようなことはそうそうないので、なかなか記憶に残っていきません。
またとても満足している状況やリラックスしすぎている場合は、記憶力は低下しているので、多少の緊張感、不満、つまりいいストレスが注意力を引き起こし、脳を刺激して記憶力を高めていく必要があるのです。
ここにいくつかの興味深い論文があります。
米国カリフォルニア州にあるカリフォルニア大学アーバイン校神経科学のタリー・Z・バラム博士たちは、2~3時間の短期ストレスが学習と記憶に関連する脳領域の細胞間情報伝達に影響することを、『Journal of Neuroscience』(2008年7月)で発表しました。
博士たちは、急性のストレスによってできるCRH(分子コルチコトロピン放出ホルモン)が、脳の記憶収集と定着を阻害する過程を明らかにしました。
学習と記憶は脳細胞間の情報伝達を行う接合部位であるシナプスで行います。
シナプスは樹状突起棘と呼ばれる神経の分化した枝上の突き出し部位にあります。
研究ではラットとマウスを使って、海馬にCRHを放出すると、すぐに樹状突起棘が退縮して、記憶の収集と定着を担当するシナプスの機能を阻害することを見つけました。
もうひとつの論文は、2008年5月に『Lancet』で発表された、オランダのユトレヒト大学心理学科マーガレット・ストローブ博士たちの論文です。
この中で博士たちは近親者との死別が健康への予後に与える影響について総説を述べています。
それによると、「近親死は残された人の数週間から数ヶ月間の死亡リスクと相関している」といいます。
つまり近親者の死は、精神的に重大なストレスであり、いろいろな障害が発生します。
特に死亡リスクは妻と死別した男性が高いようです。
大きな精神的ストレスは、合併症や入院の比率も高めます。
記憶に与える影響も大きく、記憶障害が起こることが、あるようです。
このように重大なストレスは脳を蝕みますが、緊張感をもたらすよいストレスは集中力と注意力を生み、記憶力をアップさせます。
ストレスを上手に使うことが記憶力をアップさせることにもなります。
さて、健康な脳をキープするには、下記に上げるような生活習慣を送っていく必要があります。
規則的な生活習慣を持続する
脳に理想的なのはどのような生活習慣でしょうか。
ここにまたひとつのレポートがあります。
米国の修道女678名(調査開始時75~102歳)を1991年から毎年の認知テストで長期間追った「Nun Study」で、脳病変の程度が認知症発症とは一致しないと報告されています。
対象の修道女には毎年認知機能テストを実施し、亡くなると病理検査を行ったところ、アルツハイマー病の病変が出現しているにもかかわらず、認知症が発症しなかったのです。
それは修道女のように毎日規則正しい生活をすることが、アルツハイマー病変に打ち勝って、認知機能を維持できた要因ではないかと考えられる、というのです(『医学のあゆみVo.1220 No.5』2007年2月3日号より)。
バランスのとれた食生活を心がける
このような修道女のように生活するのはとても難しいとしても、食事は栄養が偏らないように各食品群を朝昼晩きちんと食べることが大切です。
高カロリー、高脂肪、高コレステロールは、アルツハイマー病の危険因子になります。
肥満自体がアルツハイマー病の危険因子と考えられるようになっています。
また、アルコールは適量、タバコは禁煙することが脳にとってもよいことはいうまでもありません。
「もの忘れは怖くない! 健康脳になる より」
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切なのです。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
かつて脳細胞は減少するだけで増殖することが無いといわれていましたが、ビタミンB12によって脳細胞や脳神経の再生・修復が行なわれることが報告されています。
ビタミンB12は、「脳のビタミン」「神経のビタミン」と呼ばれ、脳神経の働きに深くかかわることが知られています。
最近では、大量のビタミンB12を摂取することで脳血管や脳神経の再生・修復にたいへん効果的なことがわかってきました。
ちなみに、ビタミンB12を大量に摂っても、副作用などはないことが確認されています。
それどころか、大量のビタミンB12を摂ることで、人体へのさまざまな効用が得られます。
また、効果的に作用するには、ビタミンB12単体ではなく他の成分と一緒に摂取することが望ましいのです。
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステインや活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
元京都大学医学部の亀山正邦教授は、健康な老人の脳と比較して、老人性認知症患者の脳では、含まれるビタミンB12が4~6分の1に低下していたと報告しています。
老人性認知症とビタミンB12との深い関係を示唆する研究結果といえます。
超高齢社会を目前にしたいま、元気でイキイキと年を重ねるために、ビタミンB12に注目していただきたいと思います。
ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
脳と神経の修復・再生のビタミンB12
http://www.endokoro.com/
http://www.endokoro.jp/
子供たちの集中力・学力向上、受験にビタミンB12
http://www.endokoro.jp/libra_g.html