脳を動かす「クールな覚醒」

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脳を動かす「クールな覚醒」

私たちの身体は、身体の内外で感じたことをすべて情報として一度脳に集めます。

脳はその情報を判断し、それに対しどういう行動をとるのか、身体の各部署に情報を伝達しています。

こうした「情報の通り道」になっているのが、神経です。

神経は神経細胞の集合ですが、細胞同士はぴったりとつながっているわけでなく、ほんの少しだけ間隔を空けながら連携しています。
その神経細胞同士の隙間を移動し、情報を伝えているのが、「神経伝達物質」です。
例えるなら神経細胞はリレーの走者、神経伝達物質はバトンのようなものです。

神経細胞には、「軸索」と「樹状突起」と呼ばれる二種類の突起があります。
この突起が互いに手を伸ばし合うようにして神経細胞は「神経」を構成しています。

これらの突起は、それぞれ働きが違います。
樹状突起は情報の取り込み口、軸索は情報の出力口です。

つまり、樹状突起から情報を受け取った神経細胞は、インパルスと呼ばれる電気信号を使い軸索の末端までその情報を伝え、そして軸索の先端にインパルスが到達すると、そこから神経伝達物質が放出され、次の神経に情報が伝わるのです。
この神経細胞同士の接合部分を「シナプス」といいます。

これが、一般的な神経の構造と働きです。

普通の神経は、一つの情報に対して一つの信号を発し、次の情報が来るまで自分からは何もしません。
ところがセロトニン神経は、他の神経から刺激がなくても、規則的にインパルスを出すという通常の神経にはない性質を持っています。

そのインパルスは、他の神経からの刺激とは関係なく、自立的に一定のリズムで発せられ続けます。

そんな他の神経の影響を受けないセロトニン神経の活動に、規則性を与えているのが、睡眠と覚醒のサイクルです。

セロトニン神経は、目覚めている間、つまり脳が覚醒している間は、1秒間に2~3回の間隔でインパルスを出し続けています。
しかし眠ると、その頻度はまばらでグッと少なくなります。
さらに、レム睡眠という深い眠りに入ると、インパルスはまったく出なくなります。
そして、朝になり再び目覚めると、またもとの1秒間に2~3回という規則的なインパルスに戻るのです。

セロトニン神経は、脳幹の縫線核という部分から脳全体に軸索を張りめぐらせています。
そして、起きている間はずっと、一定の頻度でインパルスを送り続けます。
そのため、セロトニン神経からは、起きている間はずっと一定量セロトニンが放出され続け、脳内のセロトニン濃度が一定に保たれるということになります。

セロトニンは、脳に「クールな覚醒(静かな覚醒)」をもたらすので、セロトニンが一定量出続けている間、脳は覚醒し続けます。
そして眠るとインパルスの頻度がまばらになり、それに伴って脳内のセロトニン量が減り、覚醒状態も失われるというわけです。

こうしたセロトニン神経の働きは、ちょうど車のエンジンのアイドリングに似ています。

車はエンジンをかけると、低速で規則的なエンジン回転が始まります。
脳も目覚めると、セロトニン神経が低速度で規則的なインパルスを出し続けます。

私たちは、よく寝起きがいいとか悪いということを言いますが、実はこの「寝起きがいい」という状態は、覚醒してすぐから、セロトニン神経のインパルスが規則正しく発せられている状態のことなのです。

目覚めとともに、脳がセロトニン神経の働きによって、クールな覚醒状態にスムーズに移行した状態、それが私たちが感じる「爽快な目覚め」です。

反対に目覚めが悪いというのは、セロトニン神経の働きが低下し、インパルスが規則的に出ていない状態です。
これは、エンジンでいえば、アイドリングが安定せず、すぐにエンストしてしまうような状態です。

アイドリングが安定しなければ、快適なドライブができないように、脳もセロトニン神経のインパルスが安定しないときちんと働くことはできません。

そうならないためにも、普段からセロトニン神経を鍛え、活性化させておくことが大切なのです。
「脳からストレスを消す技術 より」

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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。

ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。

≪ビタミンB12の働き≫
・新しい細胞を作り、壊れた細胞を修復する働き。
・神経の壊れた部分を修復する働き。
・伝達物質を作る働き。
・免疫を正常にする働き。
・脳の詰まったところをかき出す働き。
・血流をよくする働き。
このような様々なはたらきがあります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
脳と神経の修復・再生のビタミンB12
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