脳の仕組みと機能

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脳の仕組みと機能
脳は、人格や正確、思考、行動などのすべてを支配している臓器です。
脳の病気を理解する一助として、脳の仕組みや機能について簡単に説明しましょう。
 
≪脳は幾重にも膜で守られている≫
 
脳は、硬膜、くも膜、軟膜という3層の膜で保護され、さらにモザイク状に寄り集まった頭蓋骨で守られています。
くも膜と軟膜の間にはくも膜下腔という空間があり、脳脊髄液(髄液)が循環しています。
髄液の役割は、外力を吸収して脳に対するショックをやわらげたり、脳の代謝産物を排出することなどです。
ここにできた動脈瘤が破れた状態がくも膜下出血です。
 
頭蓋骨内の容積は、常に一定に保たれていますが、脳卒中や脳腫瘍、頭部外傷などによって頭蓋骨の内容物が増加すると、頭蓋内の圧力が高くなります。
これを「頭蓋内亢進(脳圧亢進)」といいます。
 
頭蓋内圧が亢進すると、頭痛や嘔吐、意識障害などが生じ、さらに亢進が進むと脳ヘルニアを起こします。
 
≪脳は常に大量の血液を必要とする≫
 
脳には、内頸動脈と椎骨動脈という2種類の大きな動脈が流れ込んでいます。
脳が受けとる血液の量は、心臓が拍出する血液の約20%にも達します。
脳の重量は体重のわずか2%にしかすぎないことを考えると、脳がいかに多くの血液を必要としているかがわかります。
 
これは、脳が他の臓器にくらべて大量の酸素やエネルギーを使用して活動しているにもかかわらず、酸素やエネルギーの原料となるグルコース(ブドウ糖)を蓄積できないという特殊性のためです。
そのため、常に大量の血液から酸素やグルコースを供給しなければならず、その血液量は1分間に700mlにも達します。
 
そのため、血管の閉塞や血腫などによって脳への血流が少なくなると(虚血)、脳の帰農に大きな影響を与えます。
血流が正常より40%以下になると、脳の機能が低下してマヒを起こし、20%以下になると短時間で神経細胞死に至ります。
 
≪脳は機能を分担している≫
 
脳の表面(大脳皮質)には神経細胞群が集まり、部位によって違った機能(運動、感覚、視覚、聴覚、言語など)を分担しています。
脳卒中の後遺症で手足にマヒが残る人もいれば、言葉がうまく使えなくなる人もいるのは、障害された脳の部分がそれぞれに違うからです。
 
運動をつかさどる運動野には、足、手、顔、舌などの神経細胞が分布しています。
運動神経は延髄で左右が交差し、さらに脊髄の細胞と連結し、手足などにつながっていきます。
左の脳に出血や梗塞が起きると右の手足がマヒするのは、このように神経の伝達路が交差しているためです。
 
ニューロンは年齢とともに数が減る≫
 
神経細胞と、そこから出ている長短数10本の突起をニューロンといいます。
1人の人間のニューロンの数は約140億個で、生まれたときからかわりません。
 
しかし、成長するにつれて突起が発達し、突起によって他のニューロンとつながって複雑なネットワークをつくり出します。
決算をしたり、字を書いたりする能力は、こうしたニューロンのネットワークのたまものです。
 
生まれたときには400グラム程度しかなかった脳は、成人するころには34倍にも達します。
しかし、この時期を境にニューロンが減少し始め、年とともに能力が落ちてきます。
これが、老化です。
さらに老化が進むと、神経細胞の破壊が進み、認知症の症状があらわれることもあります。
 
 
※脳ヘルニア
脳に出血や梗塞が起きると、脳の毛細血管にある血流調節装置(血液脳関門)が破綻し、脳内に水分がたまってきます。
この状態を脳浮腫といいます。
脳浮腫が起きると頭蓋骨内部の圧力が高まり、行き場を失った脳の一部が、大脳と小脳の境の小脳テントや、頭蓋骨の唯一の抜け穴とも言える大後頭孔に押し出されます。
これを脳ヘルニアといいます。
この結果、呼吸中枢や心臓、血管の運動中枢など生命に直結する中枢が圧迫により障害されます。
脳卒中によって死亡するおもな原因は、こうした脳ヘルニアの進行です。
 
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脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成、核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
 
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
熟年の人達が正確で、いろいろな状況下で“成熟した”判断を行い、好ましい結果を得ることができるのは、そのためであろうと思います。
 
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12であります。
 
<ビタミンB12の働き>
・新しい細胞を作り、壊れた細胞を修復する働き。
・神経の壊れた部分を修復する働き。
・伝達物質を作る働き。
・免疫を正常にする働き。
・脳の詰まったところをかき出す働き。
・血流をよくする働き。
このような様々なはたらきがあります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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