【認知症】<アニマルセラピー(動物介在療法)>自分の役割を得て、お年寄りに笑顔が生まれる

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認知症】<アニマルセラピー(動物介在療法)>自分の役割を得て、お年寄りに笑顔が生まれる
 
アニマルセラピーは、認知症の場合は特に重度の人、意欲が低下している人に効果をあらわすといわれます。
 
ただし、その効果は、他のリハビリテーションのような、日常生活動作(ADL)の改善や問題行動をなくす、といったことではありません。
 
動物と一緒のときに見せるお年寄りの笑顔そのものに、セラピーの意義や価値があるといえます。
大切なのは、お年寄りが動物に見せる反応。
まるで小さい子どもに接するときのようです。
 
ふだんは無表情で、コミュニケーションがうまくいかないお年寄りが、動物とふれ合うときだけは生き生きとした表情を見せる。
攻撃的で周囲に手を焼かせるお年寄りが、動物には優しく慈しむような愛情を見せて頭をなでたりする。
何にも興味を見せず、一日中ぼんやりしているおばあさんが、動物に会うと、何かあげられるものはないかとバッグの中を探したりして、世話を焼きたがる・・・・・・。
 
そこに見られるのは、ふだんは叱られることの多いお年寄りが、ごく自然な形で自分の役割をとり戻せたことへの、安心や自信の表情です。
 
認知症のお年寄りは、かなり重度で自分では何もできなくなっている人でも、心のどこかでは一方的に世話をされることにストレスのようなものを感じています。
ですから、そのケアには、それぞれの人が自分の役割を感じとれるような場面が必要なのです。
 
新潟県の特養施設で、動物とふれ合うようになり、お年寄りにどんな変化があったかを調べたことがあります。
 
身体的にも、日常生活動作(ADL)の面でも、劇的な改善はなかったのですが、いつも「指しゃぶり」「異食」「徘徊」などをするお年寄りが、動物とふれ合っているときは、そういった行為をしないことがわかりました。
 
アニマルセラピーは、特に専門家の指導はいらないセラピーですので、お年寄りの笑顔のために家でペットを飼おうと考える家族がいるかもしれません。
しかし、こういった場合、犬や猫の世話をする人と、お年寄りの介護をする人とが同じになってしまうことが多いのです。
介護者の心身の負担はさらに大きくなりかねないため、あまりおすすめできません。
 
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認知症の薬以外の療法としては、ほかに、見当識訓練(時間・場所・人などへの感覚を日常の中でとり戻す生活プログラム)、回想療法(お年寄りの過去の思い出を語り合う療法)、化粧療法(女性に化粧をしてあげる。情緒を安定させる効果)などが、効果があると認められています。
認知症アルツハイマー病 より」
 
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ビタミンB12の老化防止効果
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

ビタミンB12は、悪性貧血等に優れた効果があることは以前から知られていましたが、最近、傷ついた神経繊維の修復や神経の伝達物質の合成に関与していることがわかってきました。

従来、一度死滅してしまった脳細胞は、再生不可能とされてきましたが、近時、ビタミンB12によって、再生されることがわかってきました。
それが、末梢神経障害や認知症の治療に有効である事から、俄然注目を浴びるようになってきました。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者は、血液中にビタミンB12が少なくなっています。
そこで、認知症患者にビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽快するケースが多くみられるとの事です。

今や人口の4人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えるに至ったのは、医療技術が飛躍的に向上した結果ですが、残念ながら、脳に関する医学がそれに追いついていないことも事実でしょう。
老齢化が進むにつれて、感情の起伏が少なくなる、いわゆるボケ症状が見られるケースが増えています。
これは、脳が萎縮する為に起こることで、同じように老人認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー症候群も、脳全体が萎縮して、大脳皮質に変化が起こることによります。

脳の萎縮を防止するためには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行なわれなければなりません。
ビタミンB12は、この蛋白合成と核酸合成の両方に役立っています。
 
ビタミンB12について
子供たちの脳、集中力・学力向上、受験にビタミンB12