ストレスと脳の関係

イメージ 1

ストレスと脳の関係
≪強いストレスは海馬を萎縮させる≫

ストレスを受けたときのからだは、交感神経が活性化されて興奮状態となっています。
これは、刺激を受けたことに対して、迅速に対応できるようにしておくためです。
野生の動物に例えれば、敵に会ったときに闘ったり、逃げたりするための準備をしているということで、自分自身を守ろうとする防衛反応です。
ストレス自体はいいことなのですが、長期間ストレス状態が続くと、心身ともにダメージを受けます。

脳にだってもちろん影響を与えます。
ベトナム戦争イラク戦争の軍人のなかには、帰国後にPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされる人が多く出ました。
この人たちを調査したところ、海馬が萎縮していたというデータがあります。
東大でもPTSDの患者さんの脳をMRIで調べたら、海馬が小さくなっていることがわかりました。
海馬が萎縮しているからといって、記憶能力まで低下しているかどうかはわかりませんが、マウスの実験では海馬が萎縮すると知能も低下するという研究結果があります。

戦争のように強烈なストレスを、日常生活で体験することはほとんどありませんが、肉親の死、離婚などかなり強いストレスも存在します。
また、強いストレスでなくても、人間関係の悩みなど日常的なストレスが長期間続くということは、それだけたくさんのコルチゾールが出ていて、海馬にも影響を与えると考えられるでしょう。

海馬の萎縮を防ぐには、ストレスと上手につきあっていくことです。

自覚している場合はいいのですが、なかにはストレスがたまっていることに気がついていない人も多いようです。
おなかが痛くなる、肩がこる、よく眠ったはずなのに疲れがとれない、無理をしていないのに疲れやすいといった症状が出てきたときにはストレスがたまっているというサインです。
ストレス解消を心がけましょう。
「40歳から『衰えない脳』をつくる 7つの習慣 より」

*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。

ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。

ビタミンB12の働き>
・新しい細胞を作り、壊れた細胞を修復する働き。
・神経の壊れた部分を修復する働き。
・伝達物質を作る働き。
・免疫を正常にする働き。
・脳の詰まったところをかき出す働き。
・血流をよくする働き。

また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。

ビタミンB12について
http://www.endokoro.jp/
http://www.endokoro.com/
http://www.endokoro.jp/libra_g.html