頭がよくなる方法

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頭がよくなる方法
 
どうすれば頭がよくなるのでしょう。
脳科学者たちは、学習には神経細胞神経細胞をつなぎめであるシナプスの変化が関係していると思っていましたが、確たる証拠を持ち合わせてはいませんでした。
 
1945年、カナダにあるマギル大学のドナルド・ヘップが、偶然、その証拠になりそうなことを発見しました。
彼には子供がいました。
いまと違い、かつてはのどかで、実験用動物について大学はあまりうるさいことをいいませんでした。
それで彼は、一時的に実験用のネズミを何匹か家にもち帰り、子供のペットにしていました。
 
そのネズミを実験室にもどしたところ、カゴに閉じ込められていたネズミに比べ、学習能力を計る迷路試験ではるかに高い成績をおさめました。
子供に触れられたり、仲間のネズミと遊んだりといった新しい経験が、ネズミの脳を刺激し、学習能力を高めたのです。
 
すなわち、子供と遊んだネズミは、カゴで飼われていたネズミに比べ、知能が高まったのです。
ヘップは、新しい経験がネズミの脳を変えたと考えました。
 
1960年代になると、UCバークレー(カルフォルニア大学バークレー)のマーク・ローゼンツウェイブは、ネズミを家にもって帰り、子供と遊ばせるのではなく、小さなはしご、車輪、ボールなどのおもちゃを入れたカゴに仲間のネズミといっしょに入れて自由に遊び回れるカゴで育てる「環境富加」と呼ばれる実験モデルを作成しました。
 
仲間といっしょに暮らしたネズミは、いつも仲良くというわけにはいきません。
あるときは、エサを隠したり、ケンカしたりしながら、共同生活を送るのです。
 
2ヵ月後、ネズミを解剖して脳を調べたところ、「環境富加」を受けたネズミは、友だちもおもちゃもない空のカゴで育てられたネズミに比べ、大脳皮質の重さは5パーセント、海馬の重さは9パーセント増加していたばかりか、神経細胞樹状突起25パーセントも多くの枝を伸ばし、それにともないシナプス数も際立って増えていました。
 
しかも、記憶・学習にかかわる伝達物質であるアセチルコリンのレベルも格段に高くなっていました。
 
もちろん、肝心の知能も調べられました。
迷路試験の成績から「恵まれた環境グループ」のネズミは、「ふつうの環境グループ」のネズミに比べ、学習能力がすぐれていることが明らかとなりました。
 
この実験のあとで脳科学者は、成体ネズミが刺激の多い環境で育つと、知能が高くなるように脳の細かな構造が変わったと結論しました。
ですが、脳地図の変化を調べるまでにはいたりませんでした。
本当はこのとき、ネズミの脳内で神経新生も起こっていたのですが、1960年代当時、このことに気づいた脳科学者はほとんどいなかったのです。
「よみがえる脳 より」
 
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脳は神経細胞の集まりと思われていますが、正確には「神経細胞(ニューロン)と、それらの情報を伝える役目をしているシナプスから成り立っています。脳を使えば使うほど、これらのシナプスが増えていきます。
脳の中のシナプスが密であればあるほど、いろいろな能力が高まります。
記憶力でいえば、記憶したことが鮮明に脳に焼きつけられることになります。
 
昔は、脳の神経細胞は生まれたときから増えることはないから、このシナプスを増やすことが、すなわち脳を発達させることだと考えられていました。
ところが、脳の研究が進み、近年になって、神経細胞は年をとっても増えることがわかったのです。
 
脳を使ってこれらの神経細胞を増やし、なおかつ、シナプスを密にすることが脳を鍛えるということなのです。
 
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのために必要な素材として栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12です。
 
また、加齢や認知症などによって、シナプスはしだいにこわれていきますが、ビタミンB12には、こわれたシナプスを修復する作用があるのです。
同時に、ビタミンB12には、動脈硬化の原因となる活性酸素やホモシステインを除去し、脳の血流をよくする作用もあります。
 
ビタミンB12について