呼吸器の病気にはこんな栄養成分が必要

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呼吸器の病気にはこんな栄養成分が必要
 
≪かぜ≫
 
かぜはウイルスの感染によって上気道におこる急性の炎症です。
ウイルスの種類は200種類に及ぶといわれますが、そのなかでいちばん激しい症状をあらわすのがインフルエンザです。
 
症状は、鼻や咽頭の乾いた感じ、くしゃみ、鼻づまり、鼻水、全身に感じる不快感などが主で、発熱、頭痛、寒け、筋肉痛、食欲不振、せきやたんなどを伴うことも多くあります。
また、急性気管支炎や軽い肺炎などに移行することもあるので注意が必要です。
 
かぜをひいたときには、基礎代謝が亢進してエネルギーの消費量が高まるので、エネルギー源を補給することが大切です。
発熱時には、タンパク質、ビタミン、ミネラルの消費量がふえるので、補給が必要です。
また発熱や下痢がある場合は水の補給を充分にします。
 
予防としては、充分な栄養と睡眠をとってウイルスに対する抵抗力を高めることです。
自覚症状があったら、無理をしないで休息をとることです。
ひきはじめの保温、安静、食事への配慮が大きなポイントといえるでしょう。
 
●かぜに効く栄養成分
ビタミンA・B群・C・E パントテン酸 レクチン β-カロテン シスタチン
 
リンパ球は、バクテリア細胞やウイルス細胞、がん細胞を破壊するはたらきをするといわれます。
アメリカの国立がん研究所は、ビタミンCの高摂取によってリンパ球のT細胞が多量につくられることを報告しています。
このことから、かぜにはビタミンCの多量摂取(軽いかぜなら1日に2560g、重いかぜの場合は1日に60100g)が有効としているドクターもいます。
 
脂肪分や食物繊維は、消化・吸収を妨げるので避けましょう。
 
≪肺炎≫
 
細菌やウイルス、マイコプラズマなどが肺に入って感染し、炎症をおこす病気です。
せき、たん、発熱、胸痛、呼吸困難などの症状があります。
高齢者の場合は、感染に対する免疫力が衰えているために肺炎が発症しやすく、また気管や肺に異物が入り込むことによっておこる嚥下性の肺炎も多くみられます。
そのほか高齢者では、かかっている病気の症状が重い場合に、意識障害や脱水、下痢などから肺炎を発症することがあります。
 
治療食としては、体力の低下を補うため高エネルギー、高タンパク質が基本です。
タンパク質は免疫力を高める作用もあるので質のよいものを充分にとります。
ビタミン類の消費量がふえるので、たっぷり摂取する必要があります。
また、水分の補給も重要です。
特に高熱が出ている場合、高齢者や子どもは脱水しやすいので注意します。
 
●肺炎に効く栄養成分
レクチン ラクトフェリン シスタチン β-カロテン ビタミンA・B1・B2・C・E
 
消化の悪い食品、食物繊維の多い食品は避けます。
「からだに効く栄養成分バイブル より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。

現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。

また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には広く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。

ただし、おもしろいことに、納豆やみそ、たくあんなど、日本に古くからある保存食には、植物性でも例外的にビタミンB12が含まれています。
これは、発酵の過程でビタミンB12が作られるためと考えられます。
 
ビタミンB12について