体の老化はどこからはじまるか

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体の老化はどこからはじまるか
 
体の老化は、実際にどういうところからはじまるのでしょうか。
 
もっとも若い時期から老化がはじまるのは、胸腺です。
胸腺とは、胸骨の後ろ、心臓の上部にあるこぶし大の臓器です。
白血球のひとつであるTリンパ球をつくる上で大きな役割をしています。
 
思春期までは活発に機能していますが、その後はだんだんと萎縮して小さくなり、やがて脂肪になってしまいます。
ですから胸腺は10代はじめですでに老化します。
 
ついで血管も20代から老化がはじまります。
老廃物などが徐々に血管に溜まってきます。
年齢とともに血圧が上がるのは血管が老化するからです。
そのため、一般に50代になると、20歳の頃より血圧が2025mmHg程度高くなってしまいます。
 
一般には、年をとると「目、歯……」が悪くなるなどといわれていますが、たしかに目も歯も落ちてきます。
 
こうした現象は自覚できるものですが、かなり個人差があります。
 
外見からはっきりわかるのは髪の毛が白くなる、薄くなるなどです。
なかには20代で白髪の多い人も見うけられますが、平均的には40代になると、白髪がふえていきます。
白髪同様に、自分ではっきりわかるのが老眼です。
40代になると、近くのものが見えにくくなります。
 
目には見えない変化は怖いものです。
骨の老化などは代表的なものですが、30代半ばから40代頃にはじまります。
ことに女性は閉経時になると骨密度が極端に落ちます。
骨密度が落ちて骨がすかすかになった状態が骨粗しょう症です。
そうなると、骨折しやすくなります。
骨折すれば動けなくなり、さらに老化を早めることになります。
 
自分で意外にわかりにくいのが耳の老化です。
 
年齢とともに高周波のキーンという音が聴き取りにくくなります。
これは20代の後半からはじまります。
耳が遠くなれば自分でもわかりますが、高周波の音だけが聞き取りにくくなるのは自覚しにくいものです。
 
このように、自覚できるもの、自覚しにくいものを含めて、老化現象というのは、すでに20代からはじまっているのです。
ただし、どのような現象でも、かなり個人差があります。
 
ですから、体の老化を遅らせることができるかどうかは、持って生まれた体質もありますが、あなた自身の生活習慣によることも大きいのです。
 
それでは脳はどうかといえば、うれしいことに体の他の器官に比べて老化は遅く、一般には、7080歳になっても意外に衰えないものなのです。
 
       血管に老廃物が溜まるから20代から老化する
       耳の老化は自分ではわかりにくい
       老化は個人差が大きいからこそ、自分である程度コントロールできる
「いつまでも『老いない脳』をつくる10の生活習慣 より」
 
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≪ビタミンB12の老化防止効果≫
 
食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
また、現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
 
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
 
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
ビタミンB12について