セロトニンはノルアドレナリンの暴走をコントロールする

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外からの「ノルアドレナリン・ストレス」でも、それほど強いものでなく一時的なものであれば、緊張してしゃきっとするといったよい効果をもたらします。
 
また、一時的なもので、戦って乗り越えることができる程度であれば問題にはなりません。
原始的な生活を考えると、日々狩猟をしたり、猛獣と戦ったりすることによって生じるストレスがあったはずです。
そんなストレスは日常的にあって、日々の生活の中で解消してきたのでしょう。
 
問題は、その場、その場で解消できなくなったときです。
地震などの災害や戦争、身近な人の死などの別れといった、大きなストレスがあった場合です。
しかも、そのストレスが長く続くとさらに問題になります。
 
それほど大きなストレスでなくても、長い時間続けば、体や心を痛めます。
たとえば会社で同じ部署の人と関係が悪いなどといった場合には、どちらかが部署を移動して離れることができなければ、ずっとストレスが続くことにもなります。
 
ストレスが続いていると、脳の中では、ノルアドレナリンが分泌され続けて、興奮状態が続き、ずっと怒りや恐怖を感じています。
ノルアドレナリンが異常に興奮した状態が続くと、眠れない、嫌なことを思い出してしまうといった「フラッシュバック」も起ってきます。
こうしたノルアドレナリンの興奮は、脳の中で起っているのですから、脳の中でおさめることができればいいわけです。
 
ノルアドレナリンの暴走はセロトニン神経を活性化することによって、ある程度抑えることができます。
それがストレスを受け流すことができる状態です。
 
セロトニン神経を活性化する方法については、たとえば朝、30分程度ウォーキングするなど、セロトニン神経を活性化する生活習慣を続けることによって、ノルアドレナリンを暴走させないように抑えることができるようになります。
「心も脳も元気になるストレス整理術! より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
ビタミンB12とは…?
 
ビタミンB12の研究初期は、ビタミンB12といえば悪性貧血、悪性貧血といえばビタミンB12といわれました。
しかし、現在のビタミンB12は、神経ビタミンとしての認識が一般的となっています。
末梢神経の不調 ―手足の痺れ・麻痺・痛みなど― はもちろん、中枢神経 ―脳・脊髄― の機能低下にも有効であることが明らかになっています。
 
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
ビタミンB12について