メタボは認知症予備軍

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メタボは認知症予備軍
 
メタボリックシンドローム」と認知症の関係について説明いたします。
 
このメタボリックシンドロームですが、内臓脂肪型肥満に高血糖・高血圧・脂質異常のうち2つ以上を合併した状態のことを指します。
 
国内では、メタボリックシンドロームは次のような診断基準が定められております。
 
●ウエスト周囲径が男性85cm以上、女性90cm以上。
中性脂肪の値が150mg/dl以上か、またはHDLコレステロール(善玉コレステロール)40mg/dl未満。
●収縮期高血圧が130mmHg以上、または拡張期血圧85mmHg以上。
●空腹時の血糖値が110mg/dl以上。
 
これらのうち2項目以上を示す場合にメタボリックシンドロームと診断されます。
 
現在では、5059歳男性の2人に1人、女性では6人に1人がメタボリックシンドローム(予備軍も含む)とされています。
 
飽食、運動不足(駅などのエスカレータ、エレベータの普及)、車の普及など、現在の社会はメタボリックシンドロームを増加させる要因が非常に多いといえます。
 
そしてメタボリックシンドロームを構成している高血圧や高脂血症(脂質異常症)、糖尿病などは、脳や心臓の動脈硬化を促進し、脳卒中心筋梗塞などの病気の原因になります。
そして、これらはアルツハイマー病の発症にも関与しているのです。
 
これについては、オーストラリアの研究者グループが、メタボリックシンドローム認知症の関連を研究した調査結果があります。
 
この調査では、イギリスとオーストラリアでアルツハイマー50(A)と認知機能の正常な75(B)が対象となっています。
この調査では、B群に比較してA群では中性脂肪と血糖値が高くHDLコレステロール(善玉コレステロール)の値が低いという結果がでています。
 
また、メタボリックシンドロームの人はそうではない人に比べて、23倍以上アルツハイマー病になりやすいということが判明しています。
 
さらに、高血圧を除外した場合、その差が7倍以上になることも確認されております。
 
こうした研究データから、「アルツハイマー病の予防にはメタボリックシンドロームを防ぐことが第一である」ということが断言できます。
 
世界各地の研究者の成果から、メタボリックシンドローム認知症の関連では、特に次ぎのようなことが明らかになっています。
 
●皮下脂肪が厚いとアルツハイマー病の発症率が2倍以上高くなる
●高血圧の人は、正常な血圧の人に比べてアルツハイマー病にかかりやすい
コレステロール値の高い人はアルツハイマー病の発病率が高い
「ボケる人、ボケない人の生活習慣 より」
 
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≪ビタミンB12の老化防止効果≫
 
食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
また、現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働きます。
また、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
ビタミンB12について