循環機能を高める④噛む力-ガムを噛めば脳が活性化する-

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循環機能を高める④噛む力-ガムを噛めば脳が活性化する-
 
◎噛むことで全身の循環系が活性化される
 
プロ野球の選手から、「シーズンオフになったら、まず歯医者通いです」という話をうかがったことがあります。
1本でも多くヒットを打ちたいので、試合中は奥歯を噛みしめ、全身の運動能力を高めています。
そのため、奥歯がボロボロになって、オフには歯医者通いとなるわけです。
 
スポーツ選手にかぎらず、ふつうの人でも、たとえば重いものを持ち上げるようなときには奥歯を噛みしめます。
 
では、この噛みしめる力はどれくらいでしょうか。
一般的には、その人の体重と同じくらいの力だといわれています。
50kgの人ならば50kg、体重が60kgの人ならば60kgとなるようです。
 
日常生活でものを食べるときには、これほどの力を出して噛んでいるわけではありません。
それでも、体重の2分の14分の1くらいの力で咀嚼しているといわれています。
 
食べるという行為は、血液という運搬トラックに乗せるべき栄養を補給するだけではありません。
じつは、噛むことによって、全身の血液循環を活性化する効果もあるのです。
 
◎噛む力が弱くなると認知症になりやすい
 
噛む力が増加すると、まず、脳の血液循環が高まります。
 
神奈川歯科大学の小野塚實教授は、ガムを噛むことで集中力や作業記憶能力が高まることを、世界ではじめてfMRI(機能的磁気共鳴画像法)という特殊な装置を使って証明しています。
 
そのほかにも、咀嚼力が弱まると、認知症の発症率が高まり、その症状が悪化するという報告もなされています。
 
誰もが長生きしたいし、ボケたくはないと願っているものです。
この2つの願いをかなえてくれるのが、咀嚼力なのです。
 
そうした目で見ると、毎回の食事もなんとなく愛しくなるではありませんか。
きちんと噛むことを意識して、咀嚼を楽しんでください。
「詰まらない破れない 血管を強くする本 より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成、核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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