毎日、粗食の人は老化スピードが64%も速くなる

イメージ 1
毎日、粗食の人は老化スピードが64%も速くなる
 
みなさんの毎日の食生活をチェックしてみましょう。
食事はバランスよくとることが大切です。
高齢者は、どうしても食事が単調になりがちです。
しかも、粗食気味になることが多いので、意識して多くの種類の食品をとるように心がけてください。
 
東京都健康長寿医療センター研究所では、さまざまな食品をとっているかどうか、自分でチェックできるよう、「食の多様性スコア」を考案しました。
これは、対象となる10種類の食品について、毎日とっているかどうかチェックするものです。
10種類の食品とは下記の通りです。
 
動物性タンパク質が不足しないように
・肉類
・卵
・魚介類
・牛乳
 
・緑黄色野菜
・大豆製品
・いも類
・果物
・海藻類
・油脂類
 
量は問わず、1日に1回でもとれば1点として、10点満点で点数を出します。
 
理想は毎日9点以上。
調査では、高齢者全体の約1割でした。
ほとんどの人は48点で全体の8割。
3点以下も約1割いらっしゃいました。
3点以下というのは、かなり食が貧相であり、悪い粗食といってよい状態です。
 
問題は、これらの方々のその後です。
この結果をもとにして、調査対象の高齢者を「9点以上」「48点」「3点以下」の3つのグループに分けて、その後の生活機能の変化を調査しました。
 
生活機能というのは、「日用品の買い物ができるか」「自分で食事の用意ができるか」「預貯金の出し入れができるか」など、高齢者が自立した生活を送っていくうえで必要な、日常生活の行動を指しています。
 
 この調査では、そのうちの13項目を挙げて、それがいくつできるかをチェックしてもらいました。
そして、初回調査時と5年後でその変化をくらべたのです。
 
 もちろん5年も経つと、たいていの高齢者は生活機能が衰えて、点数が下っていきます。
それでも、多様な食品をとっているかどうかで、その下がり方がかなり違ってくることがわかりました。
 
 9点以上の人の生活機能低下にくらべて、48点の人は18%3点以下の人はなんと64%も生活機能の低下率が高かったのです。
つまり、毎日が粗食の人は、多様な食品をとっている人にくらべて、老化のスピードが64%も早かったといい換えてもよいでしょう。
この集計の際には、その人の性別、年齢、学歴などの影響を除外しています。
ですから、この調査だけでも、食の多様性がダイレクトに老化に結びつくと結論づけることが可能だと思います。
 
 さらに研究所では、この結果をもとにして、地域での食生活改善の指導を行いました。
 
 このときは、先に挙げた10種類の食品を示して、毎日多くの種類を食べるよう指導すると同時に、実際に何種類の食品をとったのかを毎日記録してもらいました。
記録するだけでも、食生活に対する意識が高まっていくからです。
 
 それを4年間続けた結果が、アルブミンやヘモグロビンの値の向上でした。
そして、6年後の調査によって寿命が延びたことが確認されたので。
 
 このように、地域ぐるみで食事を改善して、それが寿命の改善にもつながったという例は、世界的にもあまり聞いたことがありません。
貴重な成果だと思います。
 
 さまざまな食品をとって栄養状態を改善することは、高齢者が自立して生活するために重要な要素であることは間違いありません。
50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! より」
 
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*
 
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
水溶性ビタミンであるビタミンB12は、最終的には排泄されますが、それまでの間、体内でさまざまな働きをします。
ビタミンB12場合、とくに1000マイクログラム以上の大量をとると、一種の押し込み効果(ある成分を大量にとることにより、吸収率が増す効果)により、吸収・利用率が高まります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
詳細はこちらへ