男の老い方、女の老い方

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男の老い方、女の老い方
 
東京都健康長寿医療センター研究所では、物質的な「閉じこもり」とは別に、心理的な「孤立感」についても調査しています。
人間というものは、人と会っていても孤立感を覚えるときがあります。
閉じこもりではなくても、孤立感を感じている高齢者は少なくありません。
 
とくに、うつ状態になりがちな高齢者は、「どうもみんなと気が合わない」「あの人は私のことをいつも冷たい目でみている」といったように、表面的には楽しくしているように見えても、孤立感を覚えることは多いようです。
 
調査の途中結果によると、孤立感の男女差はそれほどないようです。
男性も女性も、同じような割合の孤立感を持っているのです。
 
まだ調査が終わっていないので、細かい状況や具体的な対策について結論づける状態ではないのですが、それでも興味深いデータが出てきつつあります。
 
たとえば、客観的には孤立しているように見えても、本人が孤立と感じていない人も一定程度いるようです。
そうしたタイプは男性に多く、おそらく何か自分で趣味や楽しみを持っているので気にならないのでしょう。
客観的に孤立していると見られる男性のうち、約7割の人が実際には孤立感を感じていないという回答が寄せられています。
 
ただし、それは妻が健在でいるという条件つきです。
妻に先立たれるとがらりと事情が変わってしまいます。
 
配偶者に先立たれた場合でも、女性は自分で築き上げたさまざまなネットワークがあります。
閉じこもることなく、いつでも外に出て行けるのです。
ところが、男性の多くはそうではありません。
妻がいる間は、仕事以外の交流はほとんど妻任せ。
ですから、仕事を辞めてしまうと社会との接点がないために、なかなか自分から外に出て行くきっかけがつかめません。
勢い、閉じこもりになる一人暮らしの男性が増えていってしまうわけです。
 
しかしながらその一方、女性の場合には、男性にくらべて骨や筋肉の量が少ないため、足腰の弱りが早くおとずれるというリスクがあります。
そのために、70代後半以降になると、閉じこもりの女性がかなり増えていきます。
そういう時期になったら、多少足腰が痛いといっても、周囲の人が積極的に外に連れ出すことが大切です。
それによって「閉じこもり→足腰のさらなる衰え→認知機能の低下」というコースに陥らないようにしてほしいと思います。
50歳を過ぎたら「粗食」はやめなさい! より」
 
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近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
 
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
水溶性ビタミンであるビタミンB12は、最終的には排泄されますが、それまでの間、体内でさまざまな働きをします。
ビタミンB12場合、とくに1000マイクログラム以上の大量をとると、一種の押し込み効果(ある成分を大量にとることにより、吸収率が増す効果)により、吸収・利用率が高まります。
また、ビタミンB12は大量かつ配合によって効果的に働きます。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
また、人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
 
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