「作業興奮」は効果がわかりやすい活脳術/「小さな課題」に分解して「小さなやる気」を得る

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作業興奮」は効果がわかりやすい活脳術/「小さな課題」に分解して「小さなやる気」を得る
 
側坐核」というのは、大脳辺縁系の中にある、意欲の発生に著しく関係していると言われている器官です。
 
側坐核には、手を動かして作業することによって刺激を与えることができます。
 
どうしてもやる気が起こらないときに、ともかく机の片付けなどをしていたら、いつの間にかやる気が湧いていた、という経験をしたことがある人は多いと思いますが、これは脳科学の世界で「作業興奮」と呼ばれているポピュラーな原理です。
 
これを普段から意図的に利用することは、もっとも効果が分かりやすい活脳術の一つだと思います。
 
部屋の中や机の上を見渡して、気になったところをパッと綺麗にする。
短い時間の中で、拭き掃除をしたり、不要なものを処分したりする。
簡単に解決できる雑用を片付ける。
そういうことをいくつか連続して行っているうちに、側坐核が刺激され脳内にある種の興奮状態が起こってくる。
それがやる気につながります。
 
「小さな課題」に分解して「小さなやる気」を得る
 
脳の中で、感情系の機能を担っている辺縁系は、「分析する」ということができません。
 
そのため、これからやらなければいけない仕事や勉強の全体像ばかり見てしまうと、その大きさに圧倒され、「逃げたい」という感情を発生させてしまいます。
 
それを防ぐためには、思考系の機能を担う大脳が、いつも仕事や勉強の全体像を分析し、細かく砕いて、「これならできそうだ」と思える小さな課題だけを取り出してあげなければいけません。
やる気を起こすのが下手な人たちは、そういうことを十分に行っていないのではないかと思います。
 
私たちが普段している仕事や勉強は、「結果的にそれだけできればいい」という量全体を考えてしまうと、とんでもない量があるように思えるものです。
 
たとえば、ある分野で専門性を身につけるために、700ページの専門書をマスターしなければいけないとします。
 
一見すると大変なことのように思えますが、その期間が1年あるとしたら、1日の分量は2ページ足らずです。
700ページの専門書が2冊あるとしても、1日たったの4ページ。
多少忙しくても、それくらいの勉強ができないはずはありません。
 
ところが、いつも700ページ、1400ページという全体像を考えていると、その大きさに感情系が怯えてしまう。
 
感情系がどう反応するかは、思考系がどう分析しているかにかかっていると考えて下さい。
「脳から自分を変える12の秘訣 「やる気」と「自信」を取り戻す より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
神経伝達物質の材料になる成分を補うことが大切です
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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