抑制の力を高める方法に近道を求めてはいけない

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抑制の力を高める方法に近道を求めてはいけない
 
抑制の力が低下して、理性的な脳の働きが全て落ちているときに、個々の力を鍛え直そうとしても無理があります。
まず、そのための努力が続かないと思いますし、問題はもっと根本的なところにあるからです。
 
逆に考えれば、次のようなことが言えると思います。
 
抑制の力を高めることは、あらゆる高次脳機能のベースアップにつながる。
 
だから、それを鍛え直すことがとても大事なのだと考えて下さい。
 
「やる気」「集中力」を例に挙げて、感情を抑え理性的になる方法は単純で、「少し面倒だと思うことを積極的にする」ということに尽きます。
そこに近道を求めてはいけません。
 
感情系が「少し不快だ」と判断する、しかし、思考系による合理的な判断としては、それをした方が良いと分かっていることを実行し、その結果を積み重ねていく。
そういう地道な努力の積み重ねによってしか、抑制の力を鍛え直すことはできないと考えて下さい(かといって、最初から「とても不快だ」と感じるようなことをする必要はありません)
 
 そのとき、次のようなことを心がけると、感情系の要求に負けにくくなると思います。
 
 ●「面倒くさい」を禁句にする。
 ●人任せにしない、他人のせいにしない。
 
快を求め、不快を避けようとする感情系の本質は、端的に言えば「自分は楽をしていたい」ということであり、その感情に思考系が動かされてしまうと、あらゆる面倒なことを人任せにして、自分がそれをしない言い訳を周囲の人や環境に求めるようになってきます。
 
 そうやって「自分を甘やかす」ということも時には大切ですが、それを当たり前にしていると、思考系が感情系の奴隷として使われているような状態になってしまいます。
その結果、抑制の力を落としてしまい、苦労することになるのは自分です。
 
 現代のように、社会から不快を与えられやすい一方で、簡単に得られる快が満ちあふれている時代に、思考系優位の状態を崩してしまうと、果てしなく落ちていくと思います。
 
 抑制の力を鍛えることは、厳しい時代を生きるための根本的な自己防衛法でもあると考えて下さい。
「脳から自分を変える12の秘訣 「やる気」と「自信」を取り戻す より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
神経伝達物質の材料になる成分を補うことが大切です
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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