思い出せない言葉が増えている

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思い出せない言葉が増えている
 
◆記憶力の問題ではない可能性
言いたいことは自分で分かっているのに、その言葉が出てこない。
その人の顔や仕事ぶりはよく知っているのに、名前が思い出せない。
それで、つい「あれ」「あの人」などと言ってしまう……という状態は、単純な記憶力の問題と区別して考えた方がいい面があります。
 
その原因と考えられるのは、多くの場合、次のどちらかです。
 
●普段しゃべる機会が少ない。
(よくしゃべっているものの)自分の言いやすい言葉ばかり使っている。
 
日常生活がそうなっていることは、ヒヤリングでも分かりますし、画像診断でも確かめられることがあります。
それがなぜ問題なのかを解説していきましょう。
 
◆概念と語彙を結びつける力
人が言葉を使うというのは、単純なようでいて、奥深い面があります。
 
外国語を勉強している人はより分かりやすいと思いますが、言葉は、ある社会において「こういう概念をこういう語彙で表す」という約束事です。
その語彙と概念を結びつける能力は、何かを言い表したり、人に伝えたりするときにしか使いません。
 
たとえば、目の前にカップとソーサーがあって、お茶を飲もうとしているとき、私たちはそれをいちいち「カップとソーサー」という言葉で認識しているわけではありません。
あえて言葉で表現するなら、「目の前にあるのは自分がよく知っている物で、使い方も分かっている」という程度のことを知覚しているだけです。
それだけでも、毎日の生活は問題なく成り立っていきます。
 
人に伝えようとしたときに、初めて語彙で捉え直す必要が出てくるわけです。
 
そのときに脳の中で働く一連の回路があるのですが、この回路は、「言葉で表現しよう」としなければ使われません。
そして、他の脳機能と同じように、使われる機会が少なければ衰退します。
「よく知っている物で、使い方もよく分かっているのに、それを表す言葉が出てこない」ということが頻繁に起こるようになってくるのです。
 
実感としては、言い表したいという意志と言葉が結びつかなくなる、という感じではないかと思います。
それは、とてももどかしいことであるはずです。
「脳から自分を変える12の秘訣 「やる気」と「自信」を取り戻す より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
神経伝達物質の材料になる成分を補うことが大切です
仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
 
ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
ビタミンB12は腸で吸収されます。
しかし、その前に胃の内因子と結合することで吸収される状態を作っているため、胃を切除している人などの場合は、胃の内因子なしで吸収されるために大量のビタミンB12を補給する必要があります。
胃の粘膜が萎縮している人や、胃の働きが弱い人も同様です。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
 
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