「S欠乏脳」の方の家族の心構え
大切な人が「S(セロトニン)欠乏脳」である場合、家族はどうしたらよいのでしょうか?
①「がんばれ! がんばれ!」はタブー
本人が「がんばりたくても、がんばれない」のが「S欠乏脳」なのです。
励ますことによって、ますます本人は「情けない」と感じる気持ちが強くなり、
自分自身を責めてしまい、余計に追い詰めてしまいます。
②静かな声で、静かに接する
「S欠乏脳」の方は、通常の物音でも“大きな騒音”に聞こえてしまうものです。
まわりで、大きな音量でテレビをつけてはいけません。
近くを掃除機で掃除する際も気を遣ってあげてください。
③過去と比較しない
調子のよかった過去とは、脳の状態がすっかり変わってしまうのが「S欠乏脳」なのです。
本人も、本当の自分ではなくなってしまって強く焦っているのです。
「昔は元気だったのに」などの不用意なひと言は、その焦りを悪化させてしまいます。
④旅行や外出に連れ出すのは控える
普通の状態では、外出を楽しんだり、旅行をすることはストレスの発散に有効でしょう。
しかし、「S欠乏脳」では、趣味を楽しめるようなエネルギーは残っていない場合もあります。
まして、気力も体力も低下した状態で、元気な人のペースにあわせて外出をすると、ますます病状を悪化させてしまいます。
次に、「S欠乏脳」の方のご家族の方に知っておいていただきたい、医者のかかり方について説明します。
まずまわりの人がやるべきことは、大切な人の「S欠乏脳」に気付いて、その辛さに共感して寄り添ってあげることです。
相談する医者は、日ごろ親身になってくれている「かかりつけ医」が最適です。
しかし、そのようなかかりつけ医を持っていない場合は、心療内科を標榜する病院を訪ねてください。
初めて病院を受診する時には、できるだけ家族も付き添ってください。
受診に家族が同伴する意義は、大きく3つあります。
① あなたと一緒だったら行ける
「S欠乏脳」が悪化すると、何をするのも“おっくう”になってしまい、
決断力が鈍るという症状があります。
どんなに辛くても、なかなか病院を受診する“踏ん切り”がつかないのです。
家族の付き添いが、大切な人に勇気を与えます。
② 症状を的確に医者に伝えられる
「S欠乏脳」が悪化すると、自分を苦しめている症状を的確に医者に伝えることができません。
このような時は、付き添う人が本人に代わって、いつごろから、
どのような症状があるのかを医者に伝えてください。
③ 医者の説明や治療の計画を理解・遂行できる
「S欠乏脳」が悪化すると、医者の話を十分に理解することができにくくなります。
ですから、診察時に家族の方が同席して、医者からの診断や治療計画の説明をよく聴いて、
本人と一緒に理解するようにしましょう。
患者さんご本人に任せておくと、誤った自己判断をしてしまい、
効果のない薬の飲み方や危険な飲み方をしてしまうことがあります。
「S欠乏脳」の人には“共感”と“寄り添うこと”が大切
「もの忘れとウツがなくなる「脳」健康法 より」
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木枯らしと孤独が骨身に染みる…秋が深まるとなんとなく悲しい気持ちになるといわれていますが、はたして秋の物悲しさには医学的な根拠はあるのでしょうか?
なんと季節の変化が引き起こすうつ病が存在するというのです。
エアコンの使用が一般的になり夏に体が冷えてしまうなど季節の変化に対応しにくくなった現代人。
季節性うつは自然な生活リズムを崩してしまった人がかかりやすい病気なのだそうです。
「なかでも10月から3月頃にみられる“冬季うつ”は、過食、過眠なども主な症状としてあげられます。秋になり日照時間が短くなることで、メラトニンというホルモンの分泌に異常が起こり体内時計が狂ったり、神経伝達物質のセロトニンが減ることによる脳の活動低下が原因と考えられています」
「なかでも10月から3月頃にみられる“冬季うつ”は、過食、過眠なども主な症状としてあげられます。秋になり日照時間が短くなることで、メラトニンというホルモンの分泌に異常が起こり体内時計が狂ったり、神経伝達物質のセロトニンが減ることによる脳の活動低下が原因と考えられています」
うつ病は、今やサラリーマンの3割近くに見られ、「心のかぜ」ともいわれるほどポピュラーな病気になりました。
原因としては、精神的なストレスのほか、コンピューターによるテクノストレスや、テレビやゲームなどによる眼精疲労などが元になることもあります。
不足している栄養素がないよう食生活の乱れに注意したり、パソコンなどを使いすぎないように気をつけたりといった、生活全般を見直してみることが必要です。
うつ症状の予防や軽度の場合の改善に役立つのは、ハーブの一種であるセントジョーンズワートです。
ビタミンB6は、かつお、まぐろ、さけなどの魚類、牛肉、鶏ささ身、レバーなどに多く含まれています。
ビタミンB12はレバーや魚介類に、葉酸はレバーのほか、菜の花、モロヘイヤ、春菊など緑の濃い野菜に多いです。
加えて、散歩など屋外で体を動かす機会を増やすと、気分のおちこみを軽減しやすくなります。
ただし、軽度のおちこみだけでなく、うつの症状がみられるときは、まず病院で検査を受け、治療と並行して、これらの食事療法を行ってください。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
日常の生活習慣や生活環境を改善するとともに栄養面を改善することが大切です。
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