認知症に効く栄養成分⑤≪ビタミンB6≫

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認知症に効く栄養成分⑤≪ビタミンB6
 
●人間に必要なタンパク質に再合成される際に不可欠
ビタミンB6はタンパク質の代謝に深くかかわっており、皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあります。
 
口からとったタンパク質はいったんアミノ酸に分解されて、腸から吸収されます。
その後、人間の体に必要なタンパク質に再合成されますが、このときに手助けをするのがビタミンB6です。
また、使われなかったアミノ酸が分解されてエネルギーになるときにも、B6が必要になります。
ですから、タンパク質を多くとる人はビタミンB6も十分にとらないと、有効利用できません。
 
認知症のリスクを軽減する
脳内神経伝達物質であるアドレナリン、ドーパミンセロトニンGABA(γ-アミノ酪酸)などは、合成されるときにアミノ酸が必要になります。
ビタミンB6には、アミノ酸代謝を促進する働きがあるため、これらの神経伝達物質の合成をスムーズにします。
 
ビタミンB6が不足すると、中枢神経が異常に興奮したり、うつ状態になったり、不眠症になったりすることがあります。
 
また、認知症との関係も指摘されています。
ビタミンB群が不足すると、血中のホモシステイン値が高くなります。
ホモシステインアミノ酸の一種で、この値が高い人は心臓病やアルツハイマー認知症になりやすいことがわかってきたのです。
 
スウェーデンイェーテボリ大学や米ミシガン大学の研究チームも、ホモシステイン値と認知症の発症リスクは相関関係があると報告しています。
 
ホモシステイン認知症を引き起こすメカニズムはまだ解明されていませんが、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12をしっかりとれば、ホモシステイン値の上昇を防げます。
 
●魚や肉に多く含まれる
ビタミンB6は、サンマ、カツオ、サケ、マグロ、牛レバー、鶏ササミ、鶏レバー、バナナなどに多く含まれています。
ただし、冷凍すると減ってしまうので要注意。
ビタミンB6は腸内細菌によって体内でも合成されるため、欠乏症はほとんどありませんが、長期間の抗生物質服用やピルの常用で不足ぎみになることがあります。
認知症 治った!助かった! この方法 より」
 
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現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
また、食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
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