認知症に効く栄養成分⑫≪ホスファチジルセリン≫

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認知症に効く栄養成分⑫≪ホスファチジルセリン
 
神経伝達物質の放出にかかわる
ホスファチジルセリンは細胞膜を構成するリン脂質の一つです。
人間の細胞のすべてにホスファチジルセリンは存在しており、栄養素の取り組みと老廃物の排出という重要な役割を担っています。
 
特に脳には多くのホスファチジルセリンが集まっており、「脳の栄養」とも呼ばれています。
ホスファチジルセリンには、アセチルコリンドーパミンセロトニンなどの神経伝達物質の放出量を増やす働きがあります。
 
 これによって情報伝達がスムーズに行なわれるようになるため、認知障害や記憶障害、アルツハイマー認知症が改善されます。
 
●脳が若返る
チェナッキらは中等度から重度の認識障害がある高齢者に、1300mgホスファチジルセリン6か月間投与し、その効果を検証しました。
 
すると、ホスファチジルセリン投与群は偽薬投与群に比べ、有意に認識力が改善されたのです。
 
また、クルックらは加齢による記憶障害がある149人に、ホスファチジルセリン、または偽薬を12週間、1日に300mg投与し、その効果を調べました。
 
すると、ホスファチジルセリン投与群は、名前の記憶、顔の認識、電話番号の記憶など、すべての項目で有意に改善されました。
実験開始時にもっとも成績が悪かった人たちに、もっとも大きな効果がみられたのです。
 
初期の研究は牛の脳由来のホスファチジルセリンが使われていたのですが、狂牛病の影響で、大豆由来のものに切り替えられました。
大豆由来のホスファジルセリンの効力は牛由来のものより若干強く、ことに人名の記憶については、14年も若返ったのです。
つまり、66歳の人が52歳の人と同等の成績を示したといいます。
 
●肉の内臓に多く含まれる
ホスファチジルセリンは、牛肉や豚肉の内臓、サバ、ニシン、ウナギ、大豆などに多く含まれています。
イチョウ葉エキスやDHA、EPAといっしょにとると、さらに効果的です。
ベジタリアンや肉を好まない高齢者などは不足しがちなので注意が必要です。
認知症 治った!助かった! この方法 より」
 
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現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られます。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
血液検査では見つけられないような軽度のビタミンB12の欠乏でも、認知症に似た神経異常を引きおこすことがあります。
とくに高齢者では、ビタミンB12の値が基準値の範囲にあっても、それが下限値の場合には、記憶障害をおこすことが知られています。
近年、日本人の死因の上位占めているガン・心筋梗塞・脳血管系の疾患、そして高血圧症などの生活習慣病の多くは、戦後、日本人の食生活が欧米化し、動物性食品を多くとるようになったことに起因すると言われています。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
ビタミンB12を摂取できないことで、脳のビタミンとしての作用が欠落してしまうという深刻な問題も起きています。

ビタミンB12は、肉や魚介類、卵、乳類などの動物性食品には多く含まれますが、原則として植物性食品には含まれません。
植物性でも例外的に、納豆やみそなど発酵食品、のりなどの海藻に含まれます。
 
また、食べ物に含まれるビタミンB12は、そのままの形では吸収されません。
胃から分泌された内因子と結合する必要があるのです。
このために胃を切除した人では、ビタミンB12が欠乏して貧血をおこすことがあります。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
人間の体質改善は約3ヶ月程度が基準となっているため、続けなければ効果が得られません。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
 
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