一度しかない人生、一つしかない体

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一度しかない人生、一つしかない体
 
習慣の大切さを説明する際によく「慣性の法則」を用います。
慣性の法則」とは、ある物体に力を加えた場合、その物体は抵抗力が働かない限り、そのまま運動を続けるというものですが、人間の習慣にもこの法則が当てはまります。
 
たとえば、一度良い習慣を身につけてしまえば、その人にとってそれは当たり前の生活リズムになり、自動的にその行動が繰り返されます。
必要なのは、最初にちょっと力を加えて物体を動かすように、新しい習慣に一歩踏み出すこと。
これが適度な運動や、パランスのとれた食事などの習慣であれば、その後の健康は約束されたようなものです。
 
しかも、良い習慣には利息までついてきます。
これについては、心と体の関係を例にあげて説明しましょう。
 
病気は、人の心にまで影を落とします。
ところが病気がちだった人が、一度良い習慣を身につけることによって、健康を取り戻していくことができたとすればどうでしょう。
その人は、体だけでなく、やがて心からも幸せな感覚を感じることができるようになるはずです。
体のために良かれと思って始めた習慣が、やがて心にも良い影響を及ぼしてくれる。
これが利息です。
そして結果的には、心身ともに元気に、楽しく生きられます。
 
 悪い習慣をあらため、良い習慣を身につけるために必要なのは、始めの一歩を踏み出すちょっとした勇気と決断です。
それさえクリアーできれば、あとは慣性の法則に身をまかせるだけで、思わぬ幸福感が得られることになります。
 
 一度しかない人生、一つしかない体です。
少しの努力も惜しんではなりません。
 
 生きがいとは自分を徹底的に大事にすることから始まると信じ、自分の多くの著書にもこの言葉を綴ってきました。
ここでも、重ねてこの言葉を記しておきたいと思います。
もし、生きがいを見いだせないという人がいたら、それは、自分を大切にしていないからかもしれません。
思い当たることはありませんか。
 
 幸せな人生は、自分を良くしたいという気持ちから始まるということを忘れないでほしいものです。
そして、自分を大切にするために欠かせないもの、それこそが良い習慣なのです。
生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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