「自分のことをあんまり考えすぎるな」

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「自分のことをあんまり考えすぎるな」
 
「自分のことをあまり考えすぎるな。他人のことを配慮することが習慣的に行える人間になってほしい。そして、正しいと思ったことを、勇気を持ってやる人間になってほしい」
 
これは、アメリカにあるハーバード大学の総長を40年間務めたCW・エリオット博士が、1909年、大学の総長職を辞する際に、ハーバード大学の学生に送った言葉だといわれています。
 
エリオットは、この言葉で他人を配慮することの重要性を説きました。
人を配慮してあげる、という意識を持つのではなく、無意識のうちに、なかば反射的に配慮できる人間になってほしいと訴えたのです。
なんともすばらしい言葉です。
 
聖路加看護大学の卒業式には、この言葉を卒業生へのはなむけに贈るようにしています。
立派な医師、看護師、学者、教諭になる前に、いつも他人のことを理解し、また配慮できる人間になってほしい、自己中心的でなく人を思いやれる人間になってほしいとの願いをこめて、若い学生を送り出すのです。
 
これを聞いた若者たちは、どんな印象を抱くのでしょうか。
 
私にはわかりません。
共感してくれる人もいるでしょうし、そのいっぽうで、「他人を優先していたら、自分の人生が台無しになってしまう」と感じる人もいるかもしれません。
 
たしかに、人を思いやることには、ある程度、自分を犠牲にしなければならないこともあるでしょう。
これを、前述(3/29記事)した「自分を徹底的に大切にすること」と矛盾している、と受け取る人もいるかもしれません。
 
しかし、自分を大事にすることも、他人を大事にすることも、基本的には同じだと考えます。
自分を大切に思うことができて、初めて他人のことも思いやれるようになるのではないでしょうか。
自分も、他人も、同じ場所にいる同じ人間だからです。
 
自分の命が大切なように、他人の命も大切。
こういう考えの方が増えたら、日本もずいぶん変わると思うのです。
もっともっとやさしくて、住み心地のいい国になるのではないでしょうか。
 
できれば教育の場は、若い人たちにこうした良い習慣を教える場所であってほしいのです。
「生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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