出会いを大切にする―「習慣7」

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出会いを大切にする―「習慣7
 
人生にはさまざまな出会いがあります。
人との出会い、ものとの出会い、場所との出会い、あるいは、うれしい出会い、悲しい出会い、皮肉な出会い……。
人間の一生において、その数は無限ともいえます。
死もまた、もっとも重大な出会いの一つです。
 
それがどんなものであっても、出会いは運命的なものがありますが、そこには必ず意味があります。
ですから、出会いをただ偶然のものとはとらえることなく、とても大切にしています。
 
みなさんに申しあげたいことは、自ら考え、感じるような良いアンテナやレシーバーを持って動く人には、良い出会いが得られるということです。
 
「でも、死は悲しみを与えるだけ。意味のあるよい出会いといえるのでしょうか」
 
そんなふうに、死も出会いの一つとして考えることに異論を唱える人もいるでしょう。
 
しかし、死が悲しみしか生み出さないというのは、短絡的な発想です。
人間と死との関係はもっと深いもので、死は多くの場合、とても大切なことを教えてくれます。
 
ある人の死に直面し、あらためてその生き様を振り返ったとき、未熟な自分に気づいたという経験はないでしょうか。
そんな死との出会いがもたらすものは、悲しみよりも、感動であったり、希望であったりするのです。
この出会いによって運命が大きく変わる人もいるでしょう。
私にもそんな経験があります。
 
担当した患者の家族に、こんな例がありました。
患者さんは、残念なことに亡くなってしまいましたが、残された家族の生き方が大きく変わったのです。
それまで、家族はみんなばらばらで、協力し、話し合うことはなかったといいます。
それが家族の一人が死を前にしてホスピスに入ったことで、家族一人一人に命が大切なことが実感できたのでした。
亡くなる一週間ぐらい前から、家族が理解し合い、許し合って、今までのすべてのわだかまりが消えたといいます。
 
死を受容することができたのです。
肉親の死によって家族には強い絆が生まれ、問題まで解決したという事実を、経験しているのです。
そして、天国へと召されたその人は、これからも家族の心のなかで永遠に生き続けることでしょう。
 
真剣にものを考え、敏感な感性を持っていれば、死もかけがいのない出会いになるのです。
出会えること、それを大切にしようと、つねに心がけています。
生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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