
心と感情をつくるアミノ酸
これを人と人とのコミュニケーションにたとえれば、伝達物質を放出するのは、「話す」に、伝達物質を受け取るのは「聞く」に相当します。
アミノ酸のおもな役割は、神経ネットワークにおける「話す」能力を高めることにあります。
脳は考えるために、伝達物質をすばやく供給するシステムをアミノ酸のモデルチェンジによって用意しています。
したがって、アミノ酸を十分に供給するべきなのですが、不足することも珍しくありません。
すると、うつ、無気力、緊張によるリラックス不足、記憶障害、集中力の欠如などに陥りやすくなります。
≪おもな伝達物質≫
伝達物質のはたらきを理解できれば、その原料となるアミノ酸の重要性はおのずとわかります。
これまで発見された脳内の伝達物質は百を越えますが、おもなメンバーを紹介しておきましょう。
「脳のアクセル」としてはたらき、集中力を高め、気分をよくし、やる気を起こさせ、ストレスに対処させます。
これらは脳の興奮を抑える「脳のブレーキ」としてはたらきます。
●「幸福物質」セロトニンは、気分を安定させ、うつな気分を晴らします。
セロトニンが不足すると、うつになり、食欲が増進し、やけ食いし、太りやすくなります。
●「記憶物質」アセチルコリンは脳をシャープにし、記憶力や注意力を高めます。
●「タイミング物質」メラトニンは昼と夜のタイミングを計り、生活のリズムを整えます。
メラトニンは暗い夜だけ放出され、眠気を起こすので、睡眠効果があります。
これ以外にも、満足感や陶酔感を与えるエルドルフィン、痛みを伝えるサプスタンスPなどがあります。
ですが、ここに紹介した伝達物質が、脳内オーケストラの大演奏者たちです。
気分、記憶力、注意力などは、脳内をかけめぐるこれらの伝達物質の種類と量によって左右されます。
もしセロトニンが増えれば、幸福を感じます。
ですが、あまりに脳が興奮すると、おしゃべりになるのはいいとして、不安、不眠症、イライラが発生します。
そして興奮が度を超すと、妄想や幻覚が起こってきます。
毎日、わたしたちの身のまわりには、さまざまな事柄が起こります。
それに適切に対処するには、平常心を保ち、能力を最大に発揮する必要があります。
そうするには、これらの伝達物質をバランスよく脳内で放出させることが大切です。
「食べ物を変えれば脳が変わる より」
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それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
また、最近の研究で、ビタミンB12はバイオリズムにかわっていることがわかってきました。
不規則な生活が続くと、バイオリズムが乱れて、自分の意思で起きたり、眠ったりできなくなります。昼間居眠りをするようでは仕事に支障をきたしかねませんそこで、試してみたいのがビタミンB12です。大量にとると、バイオリズムの回復に役立つと考えられています。
海外旅行の時差ぼけも、なかなか解消しにくいものですが、B12を試してみてはいかがでしょう。
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
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