高齢者こそ求められる「高タンパク型素食生活」

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高齢者こそ求められる「高タンパク型素食生活」
 
■美食・飽食は認知症への近道
食生活の面から認知症を考えると、「ほぼ間違いない事実」として、次のふたつのことが言えます。
 
  1. おいしいものばかり食べていると、認知症を引き寄せやすい
  2. 食べすぎは認知症を引き寄せやすい
     
  1. については、私たちの味覚は糖分や脂質(脂肪)による刺激を「おいしい」と感じやすいため、糖分の過剰摂取や脂肪過多になりやすいと言えます。
    糖分の過剰については糖尿病につながりますし、脂肪過多は肥満やメタボ、中性脂肪型の脂質異常症につながります。
    これらはそのまま認知症の発症リスク要因となりますから、このような食生活を続けている人は認知症になりやすいのです。
     
  2. について言えば、これも肥満や糖尿病などにつながり、認知症のリスク要因となります。
     
    とはいえ、これは決して昔の日本人のような質素な食生活に戻しましょう、という話ではありません。
     
    そもそもそんなことは現実的ではありませんし、たとえ「そうしたほうがよい」と医師に言われたとしても、そんなアドバイスは誰も聞かないでしょう。
     
    ■脂質は、よい影響のある脂質と悪い影響のある資質に分けられる
    いま日本人に求められているのは、現代の生活に即した高タンパク型の粗食です。
     
    現実問題として、認知症の患者さんの数が年々増加傾向にあるのは、多くの人が、おいしいものばかりを必要量以上に食べすぎる生活をしているのではないでしょうか。
     
    そこで、ある程度食べる量を減らしつつ、「おいしさ」に直結する糖分の摂取量を意識して減らし、脂質についてもバランスを改善することが必要となります。
     
    まず糖分について言うと、おいしさに直結するのは砂糖やショ糖などの糖分ですが、実はごはんやパンなどの炭水化物も、体内で消化されるとブドウ糖という糖分に分解されて細胞に利用されています。
     
    そこで栄養について考える場合には、近年では各種の糖類と炭水化物をまとめ、「糖質」という分類で考えることが一般的です。
     
    この糖質については、多くの人にとって少し減らし気味にすることが、認知症はもちろん、各種の生活習慣病の予防に役立つと思います。
     
    これは近年では、摂りすぎることで認知症生活習慣病の発症を促進する種類の脂質と、逆に意識して摂ることで認知症生活習慣病を予防できる脂質に分けられることが判明しています。
     
    現在、ほとんどの人では認知症になりやすい前者の脂質をとりすぎているため、そうした脂質は摂る量を減らし、逆に、予防に役立つ種類の脂質をもっとたくさん摂るようにすべきでしょう。
     
    糖質と、認知症を引き寄せかねない脂質については、このようにいまよりも多少減らすことを意識した「粗食」とするのが基本路線となります。
     
    ■脂質と糖質をタンパク質に置き換える
    ただし、「粗食」とはいえ一定の量を食べることは絶対に必要です。
     
    一般に「粗食」と言うと、過激なダイエットのように急激に食事量や摂取カロリーを減らす人が少なくありませんが、高齢であっても年齢に応じた適度な食事量は必須です。
     
    前述した糖質や脂質についても、あまりに減らしすぎると逆に健康を害しかねませんから、あくまで常識の範囲内で減らす程度にしておくことが重要です。
     
    「粗食=量が少ない」という認識ではなく、「粗食=不必要なものは摂りすぎない」という認識に切り替えてください。
     
    また、粗食とはいえ減らさなければならないものばかりではありません。
     
    不必要なものは摂りすぎないということは、逆に必要なものは積極的に食べていくべき、ということです。
     
    具体的には、良質なタンパク質については今よりもむしろたくさん食べるようにしたほうが、認知症の予防に役立ちます。
    つまりお肉や魚介類、卵や乳製品、各種の大豆製品などは、いまより食べる量を多少増やしてもよいのです。
     
    一般的なイメージでは、高齢になればタンパク質はそれほど必要とされないと思われがちですが、むしろ高齢になればなるほど、加齢や酸化によって傷付いた全身の細胞の修復に、たくさんの良質なタンパク質が必要とされます。
     
    実際に、ある種のタンパク質の摂取量が多い人では、脳は認知症状態に陥っていても、症状が出てこない場合が多いことを調べた研究もあります。
     
    ところが「粗食=とにかく量を少なめ」という認識でいると、肉は少なく、油も少なく、糖質も少なくと、何でもかんでもすべて少なくしてしまいます。
    これでは細胞の修復や脳の活動に必要な栄養素が不足することになるので、大変危険で、まったく間違ったアプローチなのです。
     
    どちらかと言うと、脂質と糖質(糖類+炭水化物)をタンパク質に置き換えるような食事を意識しましょう。
    脂質については、特に動物性の脂質は、やや少なめを意識します(完全にゼロにしてはいけません)
     
    ただし、食事をそのように切り替えていくと、体内で活性酸素という有害な物質が発生しやすいので、サプリメントを利用したり、各種の抗酸化作用を持つ食品を意識的に食べるようにしたりして、細胞の酸化を防ぐとよいでしょう。
    認知症予防トレーニング「認トレ」一生ボケない!38の方法 より」
     
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    認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
    ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
    「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
     
    脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
    一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
    このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
     
    脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切なのです。
     
    ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
    同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
    ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
    ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
     
    十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
    また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
     
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