やる気のなさも老化現象のひとつ
脳の老化、つまり、脳の機能が衰えたことを示す特徴的な現象があります。
意欲の低下です。
仕事をやる気がしない、趣味が手につかない、何に対しても興味がわかない……。
脳の機能が低下してくると、そんな状態になります。
では、「意欲のもと」とは何でしょう。
意欲ややる気は「気分」の問題だと考えている人が多いかもしれませんが、じつは脳がコントロールしています。
この3系統の神経細胞が働くバランスによって、意欲が高まったり、やる気が失せたりするのです。
これにも興奮系、抑制系、調整系の3つがあります。
これが「意欲のもと」といえます。
脳内にドーパミンが充分にあれば、気持ちも行動も意欲的になりますが、逆に不足すると、やる気が起きない、興味がわかない、という状態になるのです。
脳内でドーパミンが充分につくられ、うまく働くためには、まず、主原料であるたんぱく質をたっぷり供給することが大切です。
しかし、食事では必要量のたんぱく質はとれないというのが現状です。
とくに老化を気にする年齢になると「肉類は控える」ようになります。
肉類を食べるのがもっとも効率のよいたんぱく質の供給法なのです。
たんぱく質と同時に、それらに必要な栄養もとっていくことが大切です。
しっかり栄養をとるようになって、神経伝達物質の働きが活発になると、意欲がよみがえってきます。
たとえば女性なら、メイクもほとんどせず、洋服も老け込んだ印象のものしか着なかった人が、メイクもきちんとするようになり、華やいだ洋服を着るようになる。
おしゃれに関心が向くのも、やる気の表れです。
衰えた脳が元気を取り戻した証拠といってもいいでしょう。
栄養面を充実させれば、誰にでもこうした老化をはね返す“うれしい変化”は起きるのです。
「「脳の栄養不足が」老化を早める! より」
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6、葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステインや活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
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