
体に良い魚の脂も、調理の仕方次第で毒になる
魚の理想的な調理方法は「脂を落とさない、逃がさない」ということです。
「EPA」「DHA」が豊富に含まれているのに、もったいないですね。
そういう意味では、生で食べるのが一番よいでしょう。
握り寿司も○なのですが、シャリ(ご飯)も一緒に食べることを考えると、炭水化物の摂りすぎが心配です。
魚を煮たり焼いたりすると、魚に含まれている脂が落ちやすくなります。
たとえば煮魚にした場合、脂がほとんど煮汁に移ってしまいます。
かといって、煮汁を飲むと、味付けした調味料の塩分や糖分を摂りすぎてしまいます。
煮魚の場合には、だしを工夫して塩分と糖分を控えめにするなどの配慮が必要です。
また、焼き魚の場合には油が約2割ほど落ちてしまいます。
ちなみに魚の脂は酸化しやすいので、熱を加えるとなおさら酸化してしまいそうなイメージがあります。
しかし、焼き魚の場合、魚を加熱しても、酸化をするのは魚の表面だけです。
しかもすぐ分解されてしまう焼けた表面を食べても害にはなりません。
そもそも魚の体内の脂は、加熱されてもほとんど酸化しないのです。
したがって、煮魚や焼き魚はベストではありませんが、ベターな調理法だといえます。
熱を加えたベストな調理法としてホイル焼きがあります。
この調理法であれば、魚の脂を余すことなく摂取可能です。
ただし、フライはあまりおすすめできません。
油で揚げる過程で、魚のEPAとDHAは調理油のほうへと流出してしまいます。
代わりに調理油が魚の中へと染み込んでくるのです。
アラキドン酸はEPAやDHAとは相反する働きをする油で、動脈硬化を進めて血液を固まりやすくする作用を持っているのです。
事実、魚を揚げものにすると心臓の血管事故を増やすことが報告されているので、揚げ物ばかりに偏って食べている人は要注意です。
刺し身と一緒に食べるようにするなど、工夫するとよいでしょう。
「長生きしたければ知っておきたい健康常識○と× より」
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ビタミンB群が関係する病気があります。
もしビタミンB群のビタミンB12や葉酸があれば、これは分解されます。
また、活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
さらにビタミンB12は脳の機能維持にとても重要です。
研究によると60~69歳までの24%、70~79歳までの32%、90歳以上の40%の人が、ビタミンB12が欠乏しているといわれています。
コロンビア大学のリンデンバウム教授は、「ビタミンB12の欠乏は長い間かかって、ゆっくりと進行する。
そして奇妙なことに脳と神経だけがおかされることがしばしばである」と言っています。
血液検査では見つけられないような軽度の欠乏でも、認知症のような神経異常を引き起こします。
高齢者ではビタミンB12の値が正常値の中に入っていても、低いほうの境界に近い場合には記憶障害を起こすことが知られています。
また別の研究では神経に異常を訴える場合の28%がビタミンB12の欠乏が原因だということがわかりました。
この場合には貧血などの症状はありませんでしたが、認知症や平衡感覚、精神状態の異常を訴えています。
重要なことは血液検査でビタミンB12の欠乏を見つけることは困難だということです。
そのために多くの人はビタミンB12は正常だと判断されてしまいます。
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
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