動物にはつくれないファイトケミカルを植物から摂る

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動物にはつくれないファイトケミカルを植物から摂る
 
 タンパク質とビタミンCに加えて、血管を若返らせ、丈夫にする決め手になるのは「ファイトケミカル」です。
血管の老化を促すのは動脈硬化ですが、動脈硬化の発端となるのは酸化です。
ファイトケミカルには酸化をブロックする働きがあるのです。
また、ファイトケミカルには血小板の凝集を抑制して血液が固まるのを防ぐ、血液サラサラ作用もあります。
 
ファイトケミカル「ファイト」は英語の「闘う(fight)」ではありません。
この「ファイト」ギリシャ語で「植物(phyto)」という意味で、ケミカル(chemical)は「化学成分」ですから、ファイトケミカル(phytochemical)には「植物がつくり出す化学成分」という意味があります。
 
ファイトケミカルとは、植物が自らを守るためにつくり出した成分のことです。
紫外線や外敵から自分たちを守り、より強い子孫を残すために必要な種子を保護しようと植物はファイトケミカルをつくり出しました。
具体的には、野菜や果物の色素や香り、苦味、辛味などの成分がファイトケミカルです。
 
有名なのは「ポリフェノール」。
赤ワインの健康成分として一躍脚光を浴びた「アントシアニン」や緑茶の「カテキン」もポリフェノールで、ファイトケミカルの一種です。
 
ファイトケミカルは現在見つかっているもので数千種類ほどですが、全体では1万種以上あると推定されています。
そのおよそ9割は野菜や果物など日常的に食べている身近な食品に含まれています。
 
ファイトケミカルには抗酸化作用、血液サラサラ作用、動脈硬化予防作用、免疫増強作用、抗がん作用などの健康作用がありますが、ヒトを始めとする動物はファイトケミカルをつくることができません。
ヒトゲノム計画でヒトが持っている全遺伝子が解読された結果、私たちは25000個の遺伝子を持っていることがわかりました。
一方、植物はヒトを上回る4万個以上の遺伝子を持っており、動物にはない遺伝子がファイトケミカルをつくるレシピの鍵を握っているのです。
 
進化上、植物は動物の大先輩です。
植物は動物の先立つ何億年という進化のプロセスで、動物にはない遺伝子を持つようになり、ファイトケミカルという独自の知恵と武器を手に入れたのです。
 
ファイトケミカルの遺伝子を持たず、自力でつくり出すことができない私たちは、野菜や果物などを食べてファイトケミカルを摂取するしかないのです。
「血管があなたの寿命を決めている 生活習慣で「老化」を進めないために より」
 
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ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞を引き起こします。
もしビタミンB群のビタミンB12葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
 
しかしビタミンB12葉酸が欠乏していると、ホモシステインが増え、その結果、血栓ができ、心筋梗塞脳梗塞になります。 
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化を早めないために必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は、もっとも重要なビタミンとされます。
 
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