動脈硬化予防は赤ワインより野菜や果物で

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動脈硬化予防は赤ワインより野菜や果物で
 
 赤ワインが体にいいという説をどこかで耳にしたことがあるはずです。
 
赤ワインにはぶどうの果皮などに含まれている「レスベラトロール」や「アントシアニン」や「プロアントシアニジン」といったポリフェノールが溶け込んでいます。
赤ワインのポリフェノールが注目を浴びたことの始まりは「フレンチ・パラドックス」でした。
 
一般的に動物性脂肪の摂取量が増えるほど動脈硬化になりやすく、心臓病の危険度がアップします。
ただフランス人は例外的に、動物性脂肪(乳脂肪)の摂取量が多いのに心臓病の死亡率が低いことから、フレンチ・パラドックスという言葉が生まれました。
このパラドックスを解く鍵は、フランス人が好む赤ワインのポリフェノールにあるという説が有力です。
ポリフェノールの抗酸化作用がコレステロールの酸化を防いでくれるので、フランス人は動物性脂肪を多く摂っても心臓病になりにくいというわけです。
 
また赤ワインのポリフェノールの一種である「プロシアニジン」には、悪玉コレステロールを血管内に引き入れる黒幕であるLOX-1(ロックス・ワン)を減らす作用があります。
 
ところが2014年、アメリカの研究チームがこのフレンチ・パラドックス9年間かけて検証した結果、赤ワインのポリフェノールには健康効果はないという結論を出しました。
研究は、赤ワインの銘産地・イタリアのキャンティ地方で、65歳以上の男女783人を対象に開始されました。
被験者は赤ワインのポリフェノールの成分であるレスベラトロールの摂取量別に4つのグループに分けて追跡調査されましたが、レスベラトロールの摂取量と心臓病やがんの発生率、そして平均死亡率には4つのグループでほとんど違いがありませんでした。
 
研究をまとめた専門家は「レスベラトロールを摂っても、ヒトの体内に吸収されるレベルでは心臓病やがんの予防、長寿に著しい効果は期待できず、フレンチ・パラドックスのナゾは解けなかった」と話しています。
真実なら「イタリアン・パラドックス」ですが、プロシアニジンなどの摂取量は未調査ですから、まだまだ検証が必要だと思います。
 
赤ワインに限らず、適量のお酒には血管を開いて血圧を下げ、血流を良くして心臓病のリスクを下げる作用があります。
お酒好きな人が適量楽しむのは悪くないですが、飲めない人や好きでもない人が血管の健康のために赤ワインをわざわざ飲む必要はないといえるでしょう。
 
赤ワイン以外にも、血管を傷つける酸化を防ぐファイトケミカルは野菜や果物にたくさん含まれています。
野菜をしっかり食べる生活が何よりも優先なのです。
 
 ファイトケミカルには酸化をブロックする働きがあるのです。
また、ファイトケミカルには血小板の凝集を抑制して血液が固まるのを防ぐ、血液サラサラ作用もあります。
ファイトケミカルは現在見つかっているもので数千種類ほどですが、全体では1万種以上あると推定されています。
そのおよそ9割は野菜や果物など日常的に食べている身近な食品に含まれています。
ファイトケミカルの遺伝子を持たず、自力でつくり出すことができない私たちは、野菜や果物などを食べてファイトケミカルを摂取するしかないのです。
「血管があなたの寿命を決めている 生活習慣で「老化」を進めないために より」
 
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ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞を引き起こします。
もしビタミンB群のビタミンB12葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
 
しかしビタミンB12葉酸が欠乏していると、ホモシステインが増え、その結果、血栓ができ、心筋梗塞脳梗塞になります。 
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化を早めないために必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は、もっとも重要なビタミンとされます。
 
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