神経線維がふえる? 細胞がふえる?

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神経線維がふえる? 細胞がふえる?
 
失われた脳細胞が再生するという、最新の、そして重大な研究成果をお伝えしようと思います。
 
人はだれでも年をとります。
人間だけではありません。
イヌもネコもサルもライオンもウサギも、いえ、魚も鳥も昆虫も、樹木や草花も、みんな時間の経過とともに老いていきます。
死に近づいて行くわけです。
これをエイジングといいます。
老化です。
 
すべての生き物には寿命があります。
そしてすべての細胞は、アポトーシスといって、死ぬようにプログラムされています。
 
とくに脳細胞は、日々刻々死滅しています。
これが進んでいくと、必然的にみんなボケてしまうことになります。
 
脳細胞には長い突起があり、縦横にのびています。
なぜでしょうか?
それは他の神経細胞からの情報をキャッチし、同時に自分の情報を他の神経細胞に送るためです。
今、世界中にはり巡らされた電話線や光ファイバーを連想していただくとわかりやすいと思います。
 
さて、細胞が分裂してふえる話をしましょう。
新陳代謝という言葉があります。
全身の細胞が、ある程度の期間がたつと入れ替わることです。
「入れ替わる」というのは、死んでいく細胞がある一方、新たに生まれる細胞があるわけです。
皮膚の細胞のように、数時間で新陳代謝して生まれ変わるものもあれば、臓器の細胞のように、数日から数ヶ月かかって生まれ変わるものもあれば、骨の細胞のように、二年以上かかって生まれ変わるものもあります。
 
では、細胞が生まれ変わるというのは、どういうことでしょうか?
細胞は分裂をすることで、自分の分身を生み出します。
ということは、分裂するとき、細胞の全てのパーツが二つにならなくてはなりません。
つまり、細胞の完全なコピーができなければなりません。
 
しかし脳細胞の場合、もし細胞が分裂してふえるとしても、細胞というのは、成長するにつれて、突起を何本ものばしていき、他の突起たちと「タコ足」のように複雑にからみついているものですから、分裂するからといっても、そう簡単に二つに分裂できるのでもありません。
 
あくまでも、分裂するのは、神経の突起や線維ではなく、細胞の本体です。
コピーされるべきは、細胞の本体だけです。
 
ところで、これまでは、脳細胞というのは、お母さんの胎内にあるときは、分裂してふえますが、生後はもうふえることはない、と教えられていました。
 
ということは、いくら勉強して、言葉や物事を覚えても、脳細胞そのものは、ふえることはないということになります。
細胞そのものはふえないけれど、細胞から出ている突起やシナプスがふえるから、それによって神経回路が構築され、いわゆる「頭がよくなる」のだといわれてきました。
 
ところが、最近、おどろくべき発見がなされました。
 
エリクソンの実験……脳細胞は分裂するか?
 
なくなった患者さんの脳が調べられました。
 
驚くことに、72歳の患者さんの脳内に、分裂する細胞が見つかったのです。
しかも海馬という記憶に関係する場所の細胞が、もっとも分裂していたというのです。
 
 じつは、突起のあるような成熟した神経細胞は、分裂しないのです。
ところが脳内には、正確にはすべての臓器には、「幹細胞」という未分化の細胞があって、これが分裂するのです。
「病気にならない血液と脳をつくる より」
 
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ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
 
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12であります。ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
また、一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
ビタミンB群はバランスよく摂ることが望ましいといわれております。
 
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