突然死のリスクを大幅に減らす「EPA」

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突然死のリスクを大幅に減らす「EPA」
 
ここで少し「オメガ3脂肪酸=EPA」が体内でどんな働きをしているのか、簡単にご説明しましょう。
 
もっとも注目されているのが、EPAそのものに血管を丈夫にしたり、血栓ができにくくして血液が滞りなく流れるのを助けたりする作用があることです。
 
動脈硬化だけではありません、EPAには花粉症やアレルギーなど慢性的な不調を引き起こす体内の炎症を抑える作用もあります。
 
EPAのすばらしい働きがわかり、動脈硬化の予防に積極的に役立てようとする動きが出てきています。
 
何より注目したいのは、血管がしなやかで丈夫になり、若返ることです。
 
コレステロール」の数値はあまり気にしなくていい!?
 
かつては動脈硬化予防のためにはコレステロール値を低く保つよう指導されていました。
最近、コレステロールに対する考え方が変わり、数値だけをコントロールする時代は終わりつつあると感じています。
 
むしろEPAをとったほうがいい、そう言われるようになって来ました。
 
その根拠としてよく取り上げられるのが、日本で実施されたコレステロールを下げる薬に関する大規模調査です。
 
高脂血症患者18645名を対象に、5年間の追跡調査を行ない、スタチンというコレステロールを下げる薬だけを服用したグループ(対照群)と、スタチンと高純度EPA製剤を一緒に服用したグループ(EPA)に分けて、心臓突然死、心筋梗塞、不安定狭心症などの発症率を比較したところ、EPA群のほうが明らかにリスクは低下していたのです。
2つのグループのコレステロール中性脂肪の値には明らかな違いはなかったにもかかわらず、心血管系疾患のリスクが低下しているのですから驚きです。
 
とくに、メタボリックシンドロームに多くみられる血中の中性脂肪値が高く、善玉コレステロール値が低い症例においては、驚くことに、その数字が53%も低下していました。
 
このとき明らかになったのが血液中のEPA(オメガ3脂肪酸)とAA(オメガ6脂肪酸)の比率が、心血管系疾患の予防に関係しているらしいということです。
 
この研究結果では、血液中のEPA:AAの比率が0.75を超えると心血管系疾患の予防に役立つ可能性が示されています。
 
EPA:AAの比率についてはさらなる研究が進み、現在ではEPA:AAの比率を1.0以上に保つことが動脈硬化の予防や突然死を避けるために有効ではないかと考えられています。
 
オメガ6脂肪酸(AA)
大豆油、コーン油、ゴマ油、紅花油など過剰に摂取すると……
動脈硬化、花粉症、アレルギーなどの炎症を促す
オメガ3脂肪酸(EPA)
アマニ油、シソ油、魚油など(αリノレン酸)摂取を心がければ……
動脈硬化、花粉症、アレルギーなどの炎症を抑制する
「血管の名医が教える15歳若返る習慣 より」
 
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隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切なのです。

 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
もしビタミンB群のビタミンB12葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
 
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