少し減らすだけ「なんちゃって糖質制限」

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少し減らすだけ「なんちゃって糖質制限
 
食事でもっとも注意していることは、「油のとり方」のほかにもうひとつ、「糖質制限」です。
 
糖質制限」といっても、今はやっているような完全に糖質をカットする方法ではありません。
それまでとっていた量よりも少し減らすだけ。
いわば「なんちゃって糖質制限」です。
 
「なんちゃって糖質制限」に加えて、ちょっとした工夫をしていますが、ここでは糖質制限がなぜ血管を若返らせるのか、ひいては全身を若返らせるのか、その理由をお話しましょう。
 
キーワードは「血糖値」
 
「糖質」とは、腸管で吸収されると「ブドウ糖」に分解されて、血糖値(=血液中のブドウ糖の量)を上昇させるものを指しています。
ごはんやパン、めん類などの主食や、とうもろこし、いも類、甘い果物、砂糖などに多く含まれています。
 
糖質をとって30分ほどすると、血液中のブドウ糖の量が一気に増えて血糖値が上昇します。
 
うまくしたもので、私たちの体には、血糖値を一定に保つためのシステムが備わっています。
 
食後、一時的に血糖値が上がっても、すい臓から分泌された「インスリン」というホルモンの作用で、しばらくすると血糖値は下がり、元の状態に戻ります。
 
ところが、糖質を過剰に摂取しているとインスリンがきちんと作用しなくなったり、すい臓が疲れ果ててインスリンの分泌量が低下してしまったりして、血糖値がうまく下がらなくなってしまいます。
これが「糖尿病」です。
 
糖尿病を発症していると動脈硬化が進行しやすいことがわかっています。
 
高血糖状態の欠陥は、まるで砂糖水のようなもの。
血液にブドウ糖という糖が過剰にある状態は、血管の壁に活性酸素を生み、酸化ストレスをかけて傷つけます。
ネバネバ血管が血管の内側を傷つけ、年齢以上に動脈硬化が進んでしまうのです。
 
高血糖状態の血液は、全身の血管を巡ります。
ということは、太い血管も細い血管もすべて動脈硬化が進み、全身の血管が老化してしまうわけです。
そう考えるとおそろしいですよね。
 
インスリンホルモンは“肥満ホルモン”
 
そしてもうひとつ。
糖質の過剰摂取は肥満を招きます。
 
血液中を流れるブドウ糖、まず細胞に必要な分だけ取り込まれます。
そして、余ったものは肝臓に「グリコーゲン」として一時的に蓄えられます。
 
ところが糖質を過剰に摂取してしまうと、余ったものをグリコーゲンとしてため込んだあとでも血液中のブドウ糖使い切れないことがあります。
 
こんなとき、私たちの体はブドウ糖を「中性脂肪」に変えて脂肪細胞にため込みます。
実は、先ほど挙げた血糖値を下げるインスリンというホルモンは、余ったブドウ糖中性脂肪に変える役割も担っているのです。
 
このように、糖質を過剰摂取すると、血糖値が上昇して使い切れなかったものがどんどん中性脂肪として蓄えられ、上昇した血糖値はインスリンの過剰な分泌をもたらし、肥満を招いてしまうことになるのです。
 
最近では、肥満の原因は脂質の過剰摂取よりも糖質の過剰摂取にあるという説が出るほど、糖質の過剰摂取が問題視されています。
 
肥満が血管を老化させます。
糖質の過剰摂取がいかに老化を招くか、わかっていただけますでしょうか。
「血管の名医が教える15歳若返る習慣 より」
 
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隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切なのです。

 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
もしビタミンB群のビタミンB12葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
 
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