血管若返りのカギを握る「血管内皮細胞」と「NO(エヌオー)」

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血管若返りのカギを握る「血管内皮細胞」と「NO(エヌオー)
 
血管力を上げるにはどうしたらいいのでしょうか。
カギになるのは、「血管内皮細胞」と「NO(一酸化窒素)」です。
 
血管内皮細胞が傷つけられることが、血管が老いる第一歩です。
血管内皮細胞は、血管にとってかなり大切な存在です。
 
血管内皮細胞は広範囲の役割を担っているからこそ、血管内皮細胞が傷つけられ、機能が衰えれば、血管のしなやかさが失われたり、動脈硬化が進みやすくなったり、血管が詰まりやすくなったり、次々と困ったことが起こるのです。
 
◆血管のメンテナンス係「NO」とは何か
 
では、傷ついた血管内皮細胞の機能を上げ、血管を守るには?
 
ここで、重要なのが、「NO」です。
 
NOのいちばんの役割は、血管を広げて血流をよくし、血圧を安定させてくれるということ。
 
このNOが体内で行なっている機能がはじめて明らかになったのは1980年代と以外にも最近のことで、発見者である米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校のルイス・イグナロ教授は1998年にノーベル医学・生理学賞を受賞しています。
それだけ画期的な発見だったのです。
 
NOが持つもう一つの大事な役割は、傷ついた血管を修復してくれるということ。
 
血管内の炎症やコブを修復し、動脈硬化が進むのをおさえてくれます。
また、血小板が集まって血栓をつくるのを防ぎ、血管が詰まる原因を取り除く働きもあります。
 
NOはまさに血管の“メンテナンス係”なのです。
そんなNOの分泌量が低下すると、血管はお手入れされないまま、放置されることになります。
 
ただ、そもそもNOというのは、血管内皮細胞が分泌しています。
つまりは、血管内祖細胞が衰えて、何も手を打たなければ、NOの分泌量も減る。
そしてNOが減れば、もっと血管内皮細胞の障害も進んで……と悪循環に陥るのですが、ここで朗報です。
 
NOの分泌は、ちょっとしたコツで意図的に増やすことができます!
 
◆運動が「血管若返り物質NO」を増やす
 
有酸素運動を行うと、血管内皮細胞が活性化され、NOの分泌が促されます。
また、運動をすると、「ブラジキニン」という物質が放出されるのですが、このブラジキニンもNOを活性化してくれるのです。
 
また、ブラジキニンは、筋肉細胞の中にある「GLUT4(グルットフォー)」という物質を細胞に運び、血液中のブドウ糖を細胞内に吸収しやすくする働きもあります。
つまり、ブラジキニンが放出されると、血糖値が下がるということ。
 
年齢を重ねると、血管内皮細胞の機能が低下し、その分、NOの分泌量も減っていきます。
そうすると。さらに血管内皮細胞の働きが落ちて、NOの分泌量も減り、血管の老化が進んでしまう、という悪循環に……。
 
ですから、加齢による体調の変化を感じている人ほど、「年のせい」にする前に、ぜひ、血管を若返らせる運動を普段の生活に取り入れてほしいと思います。
「人は血管から老化する より」
 
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 「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?
顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。
それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。
 
わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。
動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)動脈硬化が見られるようになります。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
 
ビタミンB12には、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きがあります。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
また、一般にビタミンB群は協力して働いているため一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
 
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