疲れない脳をつくるためにはまず姿勢と呼吸から

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疲れない脳をつくるためにはまず姿勢と呼吸から
 
疲れない脳をつくるために、今この瞬間からできることがあります。
とてもかんたんなことですが、ほとんどの人がやっていないことでもあります。
 
それは、背筋を伸ばして、深い呼吸をすることです。
 
現代人は呼吸が浅くなっているといわれていますが、その大きな理由のひとつは姿勢の悪さにあります。
 
ノートパソコンやスマートフォンを使うと、どうしても背中が曲がって猫背になりがちです。
背中が曲がっていると、横隔膜を使うことができないので、呼吸が浅くなってしまうのです。
 
呼吸は、その人の身体や感情のバロメーターです。
ストレスやイライラは、浅い呼吸となってあらわれます。
十分な酸素が体にも脳にも行きわたらないのですから、心身が不調になるのは当たり前です。
 
「最近、ストレスがたまっているなあ」「体がすぐに疲れてしまう」と感じている人は、今すぐ背筋を伸ばして、23分でもいいので、ゆっくりと深い呼吸をしてみてください。
深い呼吸のポイントは、ゆっくり吐くことです。
鼻から5秒ぐらいかけて吸い、吐くときは口からでも鼻からでもいいので、10秒から15秒かけます。
 
私たちの身体は、息を吸うときには交感神経が、息を吐くときには副交感神経が働いています。
交感神経は興奮や緊張状態にあるとき優位になるのに対して、副交感神経はリラックスした状態にあるとき優位になります。
ゆっくりと長く息を吐くことは、副交感神経を優位にするので、リラックスした状態を生み出しやすいのです。
 
息をゆっくり吐いているとき、体内に二酸化炭素がたまってきます。
血液中に二酸化炭素が行きわたると、幸せな気分をもたらす神経伝達物質であるセロトニンの分泌が増えていきます。
 
セロトニンとは、気分や感情の高ぶりを抑えたり、衝動的な行動を抑制したりする効果があることが知られています。
つまり、脳内にこの物質が分泌されることによって、ストレスやイライラが取り除かれ、心をゆったりとした状態に置くことができるのです。
 
1日のうちに、緊張状態や興奮状態にある時間が長いほど脳は疲れます。
ですから、意識して脳をリラックスさせてやる時間を増やすことはとても重要です。
 
1日に1回でもいいので、まずは姿勢と呼吸を整える時間をつくってみましょう。
とくに、プレゼンテーションや大事な商談、打ち合わせの前に呼吸を整えると、冷静な状態でのぞめることになります。
 
背筋を伸ばして、深い呼吸をする――こんなかんたんなことを続けていくだけでも、脳の基礎力がはっきりと改善していきます。
「疲れない脳をつくる生活習慣 より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
 
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
また、現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
 ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
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