腸は「第一の脳」である

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腸は「第一の脳」である
 
腸と脳のつながりに関しては、忘れてはならない大事なポイントがあります。
それは、生物の起源は腸にあるということです。
 
「腸は第二の脳」という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、生物の進化の歴史をたどっていくと、腸は脳が形成される前から生物の体に備わり、食べ物の消化吸収という、生きることの根本に関わっていたことがわかっています。
 
要するに、脳よりも腸のほうがはるかに古い歴史を持っており、腸から見たら脳は、新参者に過ぎないのです。
 
一つの固体の発生のプロセスをたどった場合でも、ほとんどの動物は脳や心臓などではなく、まず「原腸」という原始的な腸管から形成されます。
 
たとえばヒトの発生を見ていくと、受精卵が分割し、どんどんと大きくなっていく過程で、まず胞胚という内部が空洞のゴムボールのような形状になり、この表面の一部が陥入することで、原腸が生まれます。
 
こうして変化した胞胚が、やがて「外胚葉」「中胚葉」「内胚葉」という三つの部位に分割され、このうち外胚葉から神経が、次いで脳が形成されていきます。
背骨や筋肉は中胚葉、腸は内胚葉から形成されていきますが、最初に腸の原形が生まれ、そこから様々な臓器が派生していくことに変わりはありません。
 
樹でいえば、腸が幹にあたり、脳、心臓、肝臓、筋肉、骨などは、幹から伸びた枝葉なのです。
私たちがこうして生きている原点は腸にある、脊椎動物以降の進化した生物は、すべて腸から始まっているのです。
 
こうした腸の存在感は、体じゅうに張り巡らされた自律神経のネットワークをイメージすることでさらに際立ってきます。
 
自律神経のネットワークは、血管に沿うように張り巡らされていますが、その血管の長さは、地球の赤道の2周半にあたる10万キロメートルにも及ぶといいますから、ものすごい規模の通信網なのです。
 
自律神経は、細胞に栄養と酸素を送り届けるライフラインである血管を支配することで、結果として、何十兆にも及ぶ細胞を支配しているということになります。
 
ただ、そのほとんどが無意識のうちに営まれていますから、なかなか実感しにくいのかもしれませんが、私たちの生命は、間違いなく自律神経によって操られています。
生きるという一点に焦点を当てれば、脳よりもはるかに重要な組織である、そういっても間違いありません。
 
この自律神経と連携しながら生命活動を陰で支えているのが腸という器官の本当の姿。
ここに生命の発生という壮大なバックボーンを加えたら、「腸は第二の脳」どころか、「第一の脳」と呼んでもいいくらいです。
決して誇張などではなく、まさに「人生を決めるのは脳が一割、腸が九割!」なのです。
 
皆さんはこの事実をどこまで自覚してきたでしょうか?
むしろ、「脳が九割、腸が一割」くらいの感覚だったのでないでしょうか?
だとしたら、思うような生き方ができなかったとしても仕方がありません。
生物として見たら、生物として見たら、大事なものを蔑ろにする、まったく逆さまな生き方をしてきたわけですから。
 
いい換えれば、この逆さまをひっくり返して、生物としての原点に戻る――まさに「腸が九割」の世界に生き方をシフトしていくことが、自己の能力を最大限に発揮し、快適に生きていく一番の秘訣といえるのです。
「人生を決めるのは脳が1割、腸が9割! より」
 
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「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?
顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。
それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。
 
わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。
動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
 
ビタミンB12には、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きがあります。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
 
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