人間の「心」とはいったい何なのか
ところで、人間の「心」とは何でしょうか。
体には、心臓はありますが、「心」という気管や部位はありません。
「心」というのは、昔は心臓にあると思われていたようです。
心臓が全身を統御していると、昔の人は考えたのです。
しかし、今では誰もが知っているように、実際にすべてを統御しているのは、脳です。
ですから「心」とは、脳のことだと考えていいでしょう。
脳は全身の機能をコントロールする臓器です。
意識や感覚も管理します。
同時に、情報や過去の経験をもとに判断をくだし、行動を命じるところでもあります。
「性格」や「感情」など、「心」の領域と思われていたものも、脳にあるわけです。
その意味では、脳を万全な状態にしておくことは、体の健康にも、心の健康にもつながる。
言い方を変えれば、心の健康を害せば、体にも影響し、体の健康を害せば、心の健康にも影響するということです。
脳卒中も、まさにそのつながりの末にできる病気といえます。
日頃の心がけによって悪習慣が生まれ、悪習慣によって血管や血液の状態が悪くなり、心の状態が引き金となって脳卒中を起こすというつながりです。
ですから、なるべく楽しいことを考えて、平穏な生活を送るというのが、脳卒中の予防にいちばんいいと考えるのです。
脳卒中というのは、脳の病気の中で最大のものです。
そして、脳にとっていちばん厄介なこの病気を、脳そのものである心や精神がつくり出します。
まさに「病は気から」であり、「脳卒中も気から」なのです。
ここでいう「気」とは、気持の気であり、元気の気、病気の気でもあります。
「精神」や「心の持ちよう」といった意味です。
医学が進歩した今では、こうしたことが細かい分子レベル、遺伝子レベルでわかってきていますが、昔の人もそれを感覚的にわかっていて、それを抽象的に「病は気から」と表現したのだと思います。
「脳卒中にならない、負けない生き方 より」
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脳梗塞は、初期段階に数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現します。
これが隠れ脳梗塞と呼ばれるものです。
隠れ脳梗塞は早い人だと30代から表れ、40代を過ぎると急に増加すると言われています。
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
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