脳にはまだ知られていない「驚くべき力」がある

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脳にはまだ知られていない「驚くべき力」がある
 
脳卒中は、脳の一部を壊してしまう病気です。
 
しかし、脳には驚くべき力が眠っています。
運動麻痺は6ヶ月を過ぎると改善が見られなくなるのに対し、言語障害が回復するのは脳のすごさを物語る、一つの事例です。
 
たとえば、んでしまった神経細胞が「言葉を話す」という役割を担っていた場合、脳からの指令がうまく伝わらなくなるので、しゃべれなくなってしまうのです。
 
ちょっとイメージしてみましょう。
 
脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。
しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。
このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。
 
これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。
 
ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。
新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。
この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。
しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。
 
このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。
 
運動麻痺に関しては、6ヶ月間、新たなルートを探したり、バトンの練習をしたりしたけれどダメだったという場合には、麻痺がそのまま残ってしまいます。
しかし、言語障害はその期間を過ぎても、新たなルートを開拓できるわけですから、運動麻痺にもその可能性がないとは言い切れないと考えています。
 
脳科学の発達によって、さまざまなことがわかり、新たな試みがされています。
あきらめずにチャレンジし続ければ、復活の日はいつか訪れるかもしれません。
 
ものごとに“絶対”はありません。
だから「絶対に治る」こともなければ「絶対に治らない」ということもないのです。
可能性のあるかぎり、あきらめずに努力する、ということが大事なのではないかと思います。
脳卒中にならない、負けない生き方 より」
 
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脳の萎縮を防止するには、脳細胞のたんぱく合成、核酸(DNA)合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、たんぱく合成、核酸(DNA)合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
 
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12であります。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ビタミンB12は細胞の生成にとって重要な、核酸(DNA)とたんぱく質の合成に関わっているため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。
 
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