不健康な脳を改善させる、いちばんの方法は?

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不健康な脳を改善させる、いちばんの方法は?
 
さて、統計的に見ると、じつは、脳の萎縮は女性より男性のほうが多い傾向があります。
 
男性にとっては少し不利な話ですね。
その理由の一つは、女性が多く持つエストロゲンという女性ホルモンに神経保護作用があるからと言われています。
 
ただし、その作用が働くのは、閉経する50歳くらいまで。
それ以降は女性の脳も萎縮しやすくなり、男女差はあまり見られなくなります。
 
一部には、「それなら男女とも、高齢になったらエストロゲンを人工的に投与すればいいのではないか」という意見もあるようです。
これは医学的に議論のあるところですが、ホルモンの動きは想像以上に複雑ですので、かえって身体のバランスを崩しかねないというのが一般的な見方です。
 
そもそもエストロゲンだけ増やしても、それを受け取って利用する受容体(レセプター)も増えなければ意味がありません。
成長の適切な時期に適切な量を持つことが、もっとも重要だと思います。
 
男性の脳が萎縮しやすい理由は、他にもあります。
発生学的に、身体は「XX」の染色体によって女性になるようにできています。
そこに「Y」の染色体が無理やり入ることで、男性に変わる。
そのプロセスでかなり負担がかかっているため、老化に対して脆弱である可能性も指摘されています。
 
つまり、脳の萎縮は一つの要素だけで決まるわけではないということです。
 
別の言い方をすれば、「○○を飲めば脳の萎縮は止まる」「特殊なトレーニングで急に頭がよくなる」ことは残念ながらにあり得ないことですし、「○○を食べれば脳が若返る」ということもありません。
 
でも、ここで覚えておいていただきたいのは、何よりも脳に影響を及ぼすのは、遺伝子要因を除けば、「生活習慣」だということです。
 
長年、悪い生活習慣を続けていたとしたら、認知力が落ちたり、認知症のリスクが高まるという悪い結果がもたらされます。
 
急に何かを食べたり飲んだりしたからといって、すぐ元に戻るものではありません。
長年の不摂生で脳に悪影響が及んでいるとすれば、やはり長年にわたって生活習慣を改善していく必要があるのです。
 
だからといって、あきらめる必要はまったくありません。
 
逆に言えば、今からでも間に合うのです。
日常生活をちょっと見直してみることで、脳の状態が改善される可能性が劇的に高まるということです。
 
これほどシンプルかつ効果的で、しかもお金のかからない“予防法&治療法”は他にないでしょう。
「本当は脳に悪い習慣、やっぱり脳にいい習慣 より」
 
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老人の認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク(アミロイドβタンパク)合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、タンパク(アミロイドβタンパク)合成と核酸(DNA)合成の両方に深く関わっています。
 
また、ビタミン欠乏症が原因で、認知症になるケースがあるそうです。
ビタミンの種類は、ビタミンB1、ビタミンB12、葉酸
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
ビタミンが欠乏すると、記憶障害、無気力、集中力の低下、妄想、錯乱の症状がみられるようになります。
東京武蔵野病院 副院長 田中信夫先生によれば、認知症患者の血中ビタミンB12は、通常の人より少ないそうです。
認知症の方に、ビタミンB12を投与すると、ボケ症状、特に感情障害、夜間せん妄、意欲、自発性の障害などの精神障害が軽くなると言われています。
 
現在60歳以上の人の20パーセントでビタミンB12の欠乏が見られということです。
これは歳をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
長寿のためには、動物性食品を控えた方が良いという事ですが、一方では動物性食品を摂らないことからビタミンB12を摂取できなくなる恐れがでてきます。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
 
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