脳の海馬は年齢に関係なく成長する
私たちの脳には、それぞれ多くの記憶が刻まれています。
楽しかったり辛かったりした思い出をはじめ、友人、知人の名まえやプロフィール、スポーツや創作活動の技術、受験勉強で覚えた知識など、多岐にわたります。
脳科学では、それをいくつかに分類しています。
まず大分類としては、「短期記憶」と「長期記憶」があります。
前者は、時間の経過とともに忘れてしまう記憶を指します。
例えば、電話番号を調べて電話をかけるとき、その場で瞬間的に番号を覚えますが、その電話を切るころにはもう忘れているでしょう。
これが短期記憶です。
一方、後者は文字どおりずっと覚えていることです。
これはそれぞれ、脳の別の場所に保存されています。
そして、コントロールセンターとしてこれらを“仕分け”しているのが、側頭葉の奥深くにある「海馬」だと考えられています。
詳しい機能についてはまだよくわかっていないのですが、短期記憶に入った情報を捨てるか残すか、残すならどこに保存するかを決めていると言われています。
そういう高度な機能を担っているという意味では、もっとも人間を人間たらしめている器官の一つと言えるでしょう。
海馬には大きな特徴があります。
人間の脳にある神経細胞は、基本的に増えません。
この世に生まれたときがもっとも多く、あとは年齢を重ねるにつれて減る一方です。
ところが海馬だけは、神経細胞を新しく生んで増やすことができるのです。
これを「神経新生」といいますが、発表されたのはまだ近年の1998年のこと。
脳科学の世界にとって、これは世紀の大発見でした。
何しろ減る一方と思われていた神経細胞が増えることは、脳の新たな可能性を示唆しているからです。
しかもその後の研究で、海馬の体積は年齢に関係なく増えることがわかりました。
例えば、道路が複雑に入り組んでいるロンドンのタクシー運転手さんの海馬を調べたところ、軒並み体積が増えていたそうです。
それも、ベテランになるほど大きかったとのこと。
道路事情を細かく把握し、乗りこなしているうちに、脳が鍛えられたのでしょう。
これらをざっくりまとめると、以下のようなことが言えると思います。
高度な機能を持つ海馬は、たとえるなら筋肉のように鍛えることができる。
其れも“増強剤”など不要で、日常の生活習慣こそ最大の特効薬になり得る。
つまり、どれだけ年齢を重ねても、心がけしだいで若々しい脳を保つことができるわけです。
「本当は脳に悪い習慣、やっぱり脳にいい習慣 より」
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高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12なのです。
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