脳の健康のために“運動溜め”は逆効果

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脳の健康のために“運動溜め”は逆効果
 
健康のためには運動が一番、とは誰もが思っていることでしょう。
これは間違いありません。
とはいえ、単に身体を動かせばいいというものではありません。
 
例えば、ふだんまったく運動しないのに、急に長距離を走ったり、フットサルで激しくプレーしたりすることは、脳の健康にとってもあまりプラスにはなりません。
むしろマイナスのほうが大きいのです。
 
そもそも激しい運動は、体内に活性酸素を発生させ、組織を傷つけます。
ふだんから過酷なトレーニングを課している人が、意外と若々しく見えないことがあります。
それは、長く日光の紫外線を浴びることで皮膚を損傷するとともに、活性酸素の発生も一因なのです。
 
まして、ふだん運動しない人が急に思い立って激しく動くと、身体への負担はより大きくなります。
中には「一度激しく動いておけば、当面動かなくて言い」と考えている方もいますが、それは正しくありません。
“寝溜め”が効かないのと同様、“運動溜め”の効果も決して大きくないと考えられています。
 
健康にいい運動をするコツは、比較的軽めに、そのかわり継続的に行うことです。
心肺機能や関節などに問題がないことが前提ですが、例えば晴天の日だけ、少し息が弾むぐらいの早歩きで散歩するだけでも十分です。
 
これなら、無理をしなくても続けられるのではないでしょうか?
 
あるいは仕事等で忙しいなら、週末だけ軽くジョギングしてみるとか、通勤電車のひと駅分を歩いてみるとか、なるべく早歩きをするとか、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を昇るといった感じでもいいと思います。
日常の中でも、機会を見つけて小さな運動を取り入れることはできるはずです。
 
ちなみに、私も朝の出勤時は4階にある研究室まで、エレベーターを使わずに階段を一段飛ばしで駆け上がることを習慣にしています。
血流を上げて身体とともに脳を目覚めさせるためです。
ほんのわずかな運動ですが、一日のウォーミングアップとしてはこれで十分でしょう。
「本当は脳に悪い習慣、やっぱり脳にいい習慣 より」
 
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老人の認知症の3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク(アミロイドβタンパク)合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、脳細胞のタンパク(アミロイドβタンパク)と核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若返りにもつながることにもなります。
 
そして、ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12なのです。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
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